東京大学教育学部コミュの中学生の生成AI利用率13.3％、親を上回る 2024年11月、モバイル社会研究所が実施した調査によると、中学生の生成AI利用率が13.3％に達し、親の利用率9.0％を上回ったことが明らかになった。 調査は全国の小学生および中学生とその親を対象に行われ、回答数は1,300件。調査方法は訪問留置調査で、性別・学年・地域・都市規模の人口分布に比例してサンプリングされた。 この調査は、生成AIの利用状況を把握することを目的としており、特に利用目的を限定せずに行われた。生成AIの利用が子供たちの間で広がっていることがうかがえるが、親子が共に生成AIを利用している割合は2％にとどまっている。このことから、家庭内で親が子に生成AIの利用を教えているケースは少ないと考えられる。 さらに、関東地域におけるこの1年の利用率の変化を見てみると、中学生の生成AI利用率は10ポイント以上増加し、倍増していることがわかる。生成AIの利用が急速に広がっていることが示されている。 このような状況の中、文部科学省は2024年12月26日に初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン（Ver.2.0）を公表した。これにより、教育現場での生成AIの活用がさらに進むことが期待される。 モバイル社会研究所は、親が学習面において子供の生成AI活用をどう考えているかについても分析を進めており、今後の公表が予定されている。 なお、子供に関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2024年版」にも掲載されており、ICT利用状況全般の調査結果をまとめたものとなっている。 本調査の結果は、教育関係者や保護者にとって、生成AIの教育現場での活用を考えるうえでの重要な指針となるだろう。生成AIの利用が進む中で、どのように教育に生かしていくかが今後の課題となるだろう。