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YouTube クラシックコミュのストラヴィンスキー「春の祭典」 名盤、解析と指揮者の解釈 総括2  2. 各指揮者・演奏の解釈基盤となる要素別考察 音楽の3要素vsサウンド[図7]、スウィングvsリズム[図8]、音楽的意味・内容&ストーリーvsサウンド[図9]を軸に評価。 ・音楽的3要素とサウンド(図7) 音楽的内容と各パートのサウンドが、焦点のぴったり合った映像のように感じられるブーレーズがこの両軸では断然最右翼。 C.デイヴィスは音響空間を支配するようなサウンドと他のパートとのバランスがよくサウンド面での極みの一つ。音楽的内容は役割の異なるパートの存在により、やや減少するのは必然。 マルケヴィッチは鋭くエッジの効いたスウィングにより、音楽的内容表現は鋭くかつ表情数も多い。サウンド面も素晴らしいが、やや録音の古さと長所でもある荒々しさによって図の位置づけとした。 メータ、小澤、アンチェルとも音楽的内容はマルケヴィッチに続き、3者とも表情数多く差なしとした。録音によるサウンドの若干の優劣程度。 ゲルギエフ、クルレンツィスも総括1での既述の通りで、解析表情数がやや少ないため図の位置とした。 カラヤンはサウンド面重視でほぼ最高に位置づけたが、音楽的内容は滑らかさ、絶叫パートの弱奏化等により減少。 ・スウィングとリズム(図8) スウィングとリズムの両者重視の解釈としてブーレーズ、マルケヴィチの順に両者最大とした。カラヤンは滑らか重視のためリズムは最小。 クルレンツイスは弱〜中奏部が最も弱いためスウィング面で最小。 アンチェルは各パートの主張が強く総合的なスウィングは高く評価。その他は差が微妙なため個人的印象を含む。 ・楽曲の意味・内容・ストーリー性重視度とサウンド(図9) 当然分類(1)の5演が上位に来る。マルケヴィッチのエッジの効いた鋭敏かつ多彩な表現は、この曲の本質を鋭く抉り出すような強烈さがあり、最上位としたい。アンチェルとC.デイヴィスもそれぞれ特徴は異なるが、次の位置づけとした。続いて、メータ、クルレンツィス。クルレンツィスは解釈が非常に的を得ているが、爽快さを感じる現代的サウンドは解釈とは逆の方向。 カラヤンとブーレーズは純音楽&サウンド重視のため、縦軸は低位置。 最後に 図9の縦軸の位置づけを考えた場合、各指揮者の特徴的解釈要素を総合するともっと上位に位置づけられるような演奏が可能かもしれない。例えば、楽曲を強調するようなテンポの変化、エッジの効いた鋭角的サウンド、各パートの強い主張、リズムとスウィングのさらなるメリハリ付け等、これらの要素をさらに上手く組み合わせられないだろうか。 以上、指揮者の解釈の特徴を図に示した因子で評価したが、鑑賞者の好みの位置づけの参考になれば幸いである。 ブログ:http://tkdclassic1.blog.fc2.com/blog-entry-221.html

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ストラヴィンスキー「春の祭典」 名盤、解析と指揮者の解釈 総括2 

2. 各指揮者・演奏の解釈基盤となる要素別考察
音楽の3要素vsサウンド[図7]、スウィングvsリズム[図8]、音楽的意味・内容&ストーリーvsサウンド[図9]を軸に評価。

・音楽的3要素とサウンド(図7)
音楽的内容と各パートのサウンドが、焦点のぴったり合った映像のように感じられるブーレーズがこの両軸では断然最右翼。
C.デイヴィスは音響空間を支配するようなサウンドと他のパートとのバランスがよくサウンド面での極みの一つ。音楽的内容は役割の異なるパートの存在により、やや減少するのは必然。
マルケヴィッチは鋭くエッジの効いたスウィングにより、音楽的内容表現は鋭くかつ表情数も多い。サウンド面も素晴らしいが、やや録音の古さと長所でもある荒々しさによって図の位置づけとした。
メータ、小澤、アンチェルとも音楽的内容はマルケヴィッチに続き、3者とも表情数多く差なしとした。録音によるサウンドの若干の優劣程度。
ゲルギエフ、クルレンツィスも総括1での既述の通りで、解析表情数がやや少ないため図の位置とした。
カラヤンはサウンド面重視でほぼ最高に位置づけたが、音楽的内容は滑らかさ、絶叫パートの弱奏化等により減少。

・スウィングとリズム(図8)
スウィングとリズムの両者重視の解釈としてブーレーズ、マルケヴィチの順に両者最大とした。カラヤンは滑らか重視のためリズムは最小。
クルレンツイスは弱〜中奏部が最も弱いためスウィング面で最小。
アンチェルは各パートの主張が強く総合的なスウィングは高く評価。その他は差が微妙なため個人的印象を含む。

・楽曲の意味・内容・ストーリー性重視度とサウンド(図9)
当然分類(1)の5演が上位に来る。マルケヴィッチのエッジの効いた鋭敏かつ多彩な表現は、この曲の本質を鋭く抉り出すような強烈さがあり、最上位としたい。アンチェルとC.デイヴィスもそれぞれ特徴は異なるが、次の位置づけとした。続いて、メータ、クルレンツィス。クルレンツィスは解釈が非常に的を得ているが、爽快さを感じる現代的サウンドは解釈とは逆の方向。
カラヤンとブーレーズは純音楽&サウンド重視のため、縦軸は低位置。

最後に
図9の縦軸の位置づけを考えた場合、各指揮者の特徴的解釈要素を総合するともっと上位に位置づけられるような演奏が可能かもしれない。例えば、楽曲を強調するようなテンポの変化、エッジの効いた鋭角的サウンド、各パートの強い主張、リズムとスウィングのさらなるメリハリ付け等、これらの要素をさらに上手く組み合わせられないだろうか。
以上、指揮者の解釈の特徴を図に示した因子で評価したが、鑑賞者の好みの位置づけの参考になれば幸いである。

ブログ:http://tkdclassic1.blog.fc2.com/blog-entry-221.html