英国の劇作家であるピーター・シェファー(ピーター・シェーファー) Peter Shaffer(1926-)とその劇作を愛するファンのためのコミュニティです。
●略歴
1926年5月15日英国リヴァプールに生まれた。
ロンドンのセント・ポール学校、その後ケンブリッジ大学のトリニティー・カレッジにて歴史学を学ぶ。
同大学で学位を得たのち、劇作活動に入る。劇作家としての地位を築くまで 炭鉱夫や本屋の店員、ニューヨーク公立図書館の収集係員、音楽出版社勤務など多くの職業を経験する。
2001年、英国女王エリザベス2世からナイトの爵位を授与。現在リバプール在住。
双子の兄、アンソニー・シェーファー (Anthony Shaffer 1926-2001)も劇作家であり、『スルース探偵』などの作品がある。尚、アンソニーとは、共同筆名ピーター・アントニーPeter Antonyの名前で何冊かの推理小説を発表しており、そのうち『衣装戸棚の女』は創元推理文庫から翻訳が出ている。
●作品
作品は数々の賞を得ており、また『アマデウス』など映画化されたものも多い。『神の探求』『原始への憧れ』といった主題を得意とする。主として2人の登場人物が対峙し、スリリングな対立をみせる作風が人気を集め、繰り返し舞台化されている。一方で、ユニークな喜劇も発表している。
・『塩の地』 The Salt Land(1954年)
処女作。BBCテレビ局に贈呈された。
・『五重奏』 Five Finger Exercise(1954年)
原題はピアノの『五指練習』の意。中流の家庭を舞台に家族の孤独を喜劇風に描く。出世作となった。
・『太陽の国の征服』 The Royal Hunt of the Sun(1964年)
スペインのペルー征服を背景に、スペインの冒険家ピサロとインカ王アタワルパとの対立と奇妙な友情を描く。1969年に映画化(本邦未公開)。劇書房より伊丹十三の翻訳が出ている(『ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン』)。日本では山崎務主演で『ピサロ』の題名で、その後、根津甚八主演で『太陽が死んだ日』の題名で2度上演されている。
・『ブラック・コメディ』 Black Comedy(1965年)
停電になったアパートでの人々のドタバタをユーモラスに描いた喜劇。光が消えると舞台の照明が明転し、光が灯ると暗転する仕掛け。
・『他人の目』 The Public Eye(1972年)
堅苦しい英国の男と結婚した米国女性。胡散臭い探偵まで登場して。同年に『フォロー・ミー』(Follow Me)の題名で映画化。
・『エクウス』 Equus(1973年)
馬の目を突いた17歳の少年。精神分析医は少年の心の奥を覗き込むうちに、かえって自らの抱える悩みに気づき、魂の迷路に入り込む。現代社会の病理と現代人の孤独を浮き彫りにして、1975年にトニー賞、ニューヨーク劇作批評家賞でそれぞれ最優秀作品賞を得た。1977年には、リチャード・バートン主演で映画化。我が国では劇団四季によって上演され、少年の役を演じた市村正親は芸術選奨新人賞を受賞した。
・『アマデウス』 Amadeus(1979年)
17世紀の天才作曲家モーツァルトと、宮廷作曲家サリエリの対立を描く。モーツァルトの神がかり的な才能に嫉妬するサリエリの苦悩と愛憎。天才と凡人、神と人間の対立を鋭いタッチで描く。1981年に最優秀作品としてトニー賞を得た。1984年にはピーター・シェファー自らの脚本で映画化(監督はミロス・フォアマン)。最優秀映画賞、脚本賞含めて8つのアカデミー賞を得た。日本では松本幸四郎のサリエリ役で再演を重ねている。劇書房より江守徹の翻訳が出ている。
・『レティスとラヴェッジ』 Lettice and Lovage(1987年)
観光ガイドのレティスはでたらめな話で観光客の関心を引こうとするが、そこへ歴史保存委員会の厳格な役人ロッテが抗議に来る。2人の女性の間に生じた友情を描く。日本では黒柳徹子と山岡久乃の主演で 翻訳上演された(再演は黒柳徹子と高畑淳子)。
※トピックはご自由にお立てください。
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