「おじいちゃんは 戦争で英雄だったの?」という 孫の質問に
"'No', I answered,'but I served in a company of heroes.'"
「そうじゃないよ、仲間みんなが英雄だったんだよ」…… 映像(吹き替え版)
「違うよ 仲間みんなが英雄だった」……映像(日本語字幕)
「違うよと私。英雄達の隊にいたんだ」…… 特典映像[We Stand Alone Together]
「いいや。でもね、英雄の仲間達と いっしょに戦ったよ」……
スティーブン・スピルバーグと、トム・ハンクスは、米国の大手ケーブルテレビ会社のHBOと共同で、10話からなる、第二次大戦をテーマとした壮大なテレビシリーズを制作した。このシリーズの題名は、『バンド・オブ・ブラザーズ』。スティーブン・アンブローズのベストセラーノンフィクションをドラマ化したもので、全て実話に基づいている。米第101空挺師団第506パラシュート歩兵連隊第2大隊E中隊の兵士達を描くこのストーリーは、1942年の時点から始まる。ジョージア州での苛酷な訓練を皮切りに、Dデイ早朝の占領下のフランスへのパラシュート降下、そして、クライマックスの、ヒトラーの山の隠れ家、バヴァリア、ベルヒテスガーデンのイーグルズ・ネストの果敢な攻略まで、兵士たちの足取りを追う。
イージー・カンパニー(E中隊)の兵士たちの配役に当たって、ハンクスとスピルバーグは、ほとんど無名の俳優たちばかりを選んだ。ジョージア州の訓練基地の、タフで厳格な教官を演じる、デイビッド・シュウィマー(David Schwimmer)は、テレビのコメディーシリーズの『フレンズ』で知られているが、名の知れている俳優は彼だけである。歴戦の英雄で、小隊のリーダーである、リチャード・ウィンタース役には、ほとんど無名の英国の俳優、ダミアン・ルイス(Damien Lewis)が抜擢されたが、この配役は、賛否両論を巻き起こした。
『バンド・オブ・ブラザーズ』は、巨大なプロジェクトである。制作費は120億円、撮影期間は9ヶ月、台詞のあるキャストは50人、エキストラの数は1000人以上に上る。制作拠点として、DreamWorksは、ロンドン郊外のハットフィールドを選んだ。この、かつて英国航空宇宙局が使っていた、135万坪のサイトは、1997年制作の映画、『セイビング・プライベート・ライアン』が撮影されたところでもある。ベルギー、オランダ、そしてフランスの村や町、さらには、ジョージア州の訓練基地までが、この、かつての飛行場の敷地に再現された。それも、細部まで細心の注意を払った再現になっており、これらのオープン・セットの建設予算は、17億円におよんでいる。Hatfield以外での撮影は、ハートフォードシャー周辺の村々と、1週間にわたる、スイス・ロケで行なわれた。
困ったときには