もしこの世の中に、風にゆれる『花』がなかったら、
人の心はもっともっと、荒んでいたかもしれない。
もしこの世の中に『色』がなかったら、人々の人生観まで変わっていたかもしれない。
もしこの世の中に『信じる』ことがなかったら、一日として安心してはいられない。
もしこの世の中に『思いやり』がなかったら、淋しくて、とても生きてはいられない。
もしこの世の中に『小鳥』が歌わなかったら、人は微笑むことを知らなかったかもしれない。
もしこの世の中に『音楽』がなかったら、このけわしい現実から逃れられる時間がなかっただろう。
もしこの世の中に『詩』がなかったら、人は美しい言葉も知らないまま死んでゆく。
もしこの世の中に『愛する心』がなかったら、人間は誰もが孤独です。
中原淳一
中原淳一(中原淳一)2月16日生まれ
1913〜1983
香川県生まれ。幼少時より絵や造形に才能を示し、18歳のとき、趣味で作ったフランス人形が認められ東京の百貨店で個展を開催。それがきっかけで雑誌「少女の友」の挿絵、口絵、表紙絵、付録等を手がけるようになり、一世を風靡する人気画家となる。
終戦後は、女性に夢と希望を与え、賢く美しい女性になってほしいとの理想に燃え、自分の雑誌「それいゆ」(1946年)「ひまわり」(1947年)「ジュニアそれいゆ」(1954年)「女の部屋」(1970年)を相次いで創刊。編集長として女性誌の基礎をつくっただけでなくイラストレーター、ファッションデザイナー、人形作家。プロデューサー、ヘアメイクアーティスト、スタイリスト、インテリアデザイナーなど多彩な才能を発揮、そのすべての分野において現代につながる先駆的な存在となる。昭和30年半ば、病に倒れ、長い療養生活の後、70歳にて逝去。
※中原淳一さんのホームページです
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