見越(みこし)
四つ辻や石橋、木の上などに現れ、人の背後からぬっと、覆い被さるようにあらわれる妖怪。東北から関東、四国、九州とほぼ全国的に見られるとされる。
色々と別名(あるいは同類)を持つ妖怪で、高坊主(香川県)、のりこし(岩手県)、のびあがり(愛媛県)、次第高(山口県)、高入道(徳島県)など様々あり、地方によって鼬や川獺、狐、狸などがその正体とされる。(関連する内容の文章を下に追記として記載する)。
習性としては、見上げれば見上げるほど大きくなり、巨大化した後は、相手に向かって倒れ、潰してしまうというのが一般的なようである。退治方法としては、「見越した!」と言うと消える説と「見下ろすように」視線を下げていくとだんだん小さくなって消える、定規で測ろうとすると消えるという説などがある。
「日本妖怪大全」(画、水木しげる)では、高坊主・のびあがり・見越し(見上げ入道はそれぞれ別の画になっています。
(名前の違いについて)調べてみると、これらは同一の現象を起こす妖怪に対して、各地方でつけられた名称で、地方、地域などの広いエリアではなく、県や郡のスポット単位で名称が変わるようです。 「妖怪事典」では、県単位、あいうえお順で編纂されており、同一県内で「見上げ入道」と「見越し入道」がならんで紹介されていました。 名称の分布についても、河童のように地方・地域によって傾向があるわけではなく、どこそこの峠は「見越し入道」が出る、ここの村には「のびあがり」にあった人がいる、というような感じで、ムラ(最小単位の地域共同体)単位で名称が変わるようです。 (対応(退治)方法や、正体が地域によって少しづつ違いもあるようです)
◆参考----------------------------------------
百鬼灯篭
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怪異・妖怪伝承データベース
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※トピックは自由に作ってください。