君と待ち合わせた森の中。
僕と待ち合わせた午前零時。
目印にしたのは腐った樹。
その大きな樹の下に
閉じ込めた記憶や言葉は、
罪深い程に美しく
息が止まりそうな程に優しい。
少女で或るが故の儚さ。
酸化する事の無いか弱さ。
きっとそれは、とても残酷で
永遠を夢見たあの頃の純粋とよく似ている。
毒入りの果実に
甘いミルクを混ぜ合わせたら、
退屈で溢れる瞳に
甘美な魔法をかけてあげよう。
ねじを巻いたオルゴールは
飽きもせず同じ旋律を繰り返し
螺旋を廻る夢の中、
少女は鮮やかに色付いた。
photo by 綺桜シンヤ
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