《日本塾教育会(塾の会)設立のことば》
私は「塾の講師(塾講師)」という呼び名が好きではありません。
たしかに、わが国の法律の定めるところで、塾の教師たちは、
免状によってお墨つきを与えられた「教員」ではないでしょう。
ですが、子どもたちの前で、
人は誰しもが免状や地位などに関係することなく、
教師になろうと思えば教師になることができるはずです。
毎日の授業を楽しくしよう、
有意義なものにしようと努力し、
きちんと子どもたちに向きあうことができれば、
それは、もうそれは立派な教師であるといえるはずです。
しかし、その反対に、
免許や地位があったとしても、
そうしたことに取り組むこともなく、
ただ与えられた免状に依存しているだけでは、
とても教師とは呼ぶことができません。
だからこそ、私は「塾の講師(塾講師)」ではなく、
あえて「塾の教師(塾教師)」と名乗りたい。そう思っています。
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塾でこそできることはなんでしょうか。
また、塾だからできることはなんでしょうか。
これについて、
じっくりと塾の教師たちは考える必要があります。
本来、塾(=すなわち私教育)は、学校(=公教育)で、
教えこぼしたことを押しつけられる存在ではありません。
もともと、私教育は公教育の奴隷ではないのですから、
塾の教師たちは公教育から独立した学びを希求し、
私教育の自立を目指す必要があります。
しかし、そうしたなかで、
決して公教育と対立するわけではなく、
相互に協力し、さらに補充しあって、
子どもたちのために新たな視野を啓かなくてはなりません。
塾化する学校、学校化する塾。
この相互の歩み寄りによって、見えてくるものもあるでしょう。
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ここに、
日本全国の塾の教師たちが授業実践を交流させることのできる、
コミュニティ「日本塾教育会(塾の会)」の設立します。
私たちの理念に賛同してくださる方、またそうでなくとも、
いろいろな塾の教師との交流をはかりたい、
そう思っている方がおりましたら、ぜひご参加ください。
なお、本会に会則・会費等はいっさいありません。
営利のために特定のメディアと結びついたり、
塾の宣伝を行うつもりはありません。
参加したら、なにかを絶対にしなければならないとか、
そういうことはなく、なんの拘束力もない会です。
自由に、ゆったりと議論を重ね、
有益な授業づくりができたら幸いです。
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《授業づくりの募集について》
なお、どのような手法で授業をつくっているかという実践を集めて、
ウェブ上で公開することを目標にしています。
匿名でかまいませんから、
塾での授業のご様子などを管理人までお教えください。
それにより、全国の塾の教師たちと交流を深め、
教授内容の質の向上をはかります。
もちろん、著作権は先生方に属します。
長さは短くても長くても大丈夫です。
プロの校正士が表記を修正しますので、
文章を書くのが面倒だという方も、ふるってご参加ください。
家庭教師、個別、集団の別は問いません。
書き方としては、
最初に授業の目的や生徒の状況を書き、
授業の記録は、台本書きのように生徒の発言に「C」、
教師の発言に「T」を書いて進めます。
詳細はご連絡ください。
書き方の指導案をお送りいたします。
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