天才論理学者・哲学者のクリプキのコミュ
ソール・クリプキ (Saul Aaron Kripke, 1940年 - )はアメリカのユダヤ系の哲学者・論理学者。プリンストン大学名誉教授。ネブラスカ州オマハ生まれ。
論理学とくに様相論理の分野での業績で知られている。様相論理の公理系S5の完全性定理の証明は高校時代のものである。以後にもモデル理論の研究業績を発表しており、「基盤のない真理」の概念に分析を加えて自己言及のパラドックスの議論に貢献した。また指示の因果説などで知られる言語哲学分野での貢献がある。クリプキの主著でもある『名指しと必然性』(1972年)はこの言語哲学に属する研究であり、これはフレーゲの研究が前提にある。フレーゲはAとBが等しいことを意味する命題A=Aに対して命題A=Bがより有益な価値を持つことを説明するために「意義」の概念を導入した。一方でクリプキはフレーゲの見解に対して指示対象を直接的に指示していると考える直接指示説を主張した。またウィトゲンシュタイン研究でも有名である。
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