★概要★
山崎豊子原作の同名小説4度目のテレビドラマ化。
近年のゴールデン枠の連続ドラマとしては珍しい半年間放送の大河シリーズで、
2003年10月9日から12月11日まで第一部が放送され、
2004年1月8日から3月18日までは第二部が放送された。
全21回(第一部全10回、第二部全11回)。
本編総時間は約18時間45分で、DVDおよびVHSソフト化されている。 最終回の翌週の3月25日には特別編として、これまでのダイジェストと柳原弘のその後が描かれた。
また、2004年12月17日、12月24日、12月30日には3週連続で白い巨塔アンコール(総集編)が放送された。
その後BSフジやフジテレビCSHD、地上波「チャンネルα」(2009年10月-11月)で本来の姿といえるハイビジョン放送がなされている。
また、フジテレビ721でも16:9レターボックス(画角情報は4:3)で再放送されている。
原作での時代設定は1960年代となっているが、本作での時代設定では2003年に置き換えている。
世界で初めてアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所(原作ではダッハウ強制収容所。1978年版では省略されている)でフィクション作品のロケが行われた。
このため、国際外科学会の開催地は原作のドイツのハイデルベルクからポーランドのワルシャワに変更された。また、原作では財前はダッハウにちょっと立ち寄っただけに過ぎず、その後一度も言及がないのに対し、このドラマでは死の直前に財前がアウシュヴィッツを回想する、というシーンが登場する。
★反響★
各回、軒並み20%を超える高視聴率を記録し、最終回の視聴率は多くの地域で30%を超えるなど反響を呼んだドラマであった。
また、最終回の視聴率32.1%は、1978年の田宮二郎版の最終回31.4%を上回り、記録でも連続ドラマの歴史に名を残すことになった。
背景として、放送開始の数年前より次々と表沙汰となった医療過誤問題を取り扱っていることもあり、山崎自身も、執筆当時はフィクションとして書いたことが、現実として起こっている状況に驚きをもっていた(ただし執筆当時、山崎は医療過誤よりも大学病院医局内の封建制にも似た師弟関係や権力闘争に主眼を置いていた)。
また、原作に即して大阪を舞台にしているが、大阪でのロケは初回のわずかなシーンだけで、関西弁を話す登場人物も、財前又一(義父)や岩田重吉(医師会長)らごくわずかである。
原作者の山崎豊子は当初、ドラマ化に消極的だったが、かつて放映していた『救命病棟24時』の出来映えを観て了承した。
また、唐沢が財前を演じることにも難色を示していた。
唐沢が挨拶に訪れた際に山崎は「あなた度胸あるわね」と発言したものの、作品をみた山崎は唐沢を「素晴らしかったです。あなたが財前で良かった。感動しました。」と評価している。
1978年版で里見脩二を演じていた山本學が同作を視聴し、「役者の感情表現や演出が大袈裟すぎる」という旨の感想を残した。
これに関しては後日、78年版のプロデューサーであり、本作でも企画に参加していた小林俊一も同様の意見をインタビューで述べている。
2004年には台湾、2006年には中国、2007年には韓国で放送された。
台湾で「白色巨塔」(白い巨塔)は医学・医療界の代名詞となっている。
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