平成を代表する奇書「壊れかけのレリオ」のコミュニティです。
平成XX年、都内の書店を中心におびただしい数のコミック漫画が散布された。
そのコミックは正式な出版物の包装と何ら変わらぬクオリティを持ち、棚に列んでいるところ一見しただけでは疑問すら抱かないほどだったという。
この事件が発覚したのは平成XX年XX月、都内在住の会社員の男性(26)が、件のコミックをレジに持って行ったところ、アルバイト店員の男性(40)が異常に気付き、警察に通報した。
アルバイト店員の話と各メディアの発表によると、件のコミックにはバーコードが無く、他にも、著者名、出版社名などの表記も見当たらず、表紙にはタイトルの下に異形の生物、著者近影の部分には肛門の写真が載せられていた、との事。
犯人の目的、動機も不明。
書店の防犯カメラに映し出された、動く人型のボストンバックだけが唯一の手掛かりである。
警察はこの映像を全国に公開するも、犯人の特定、逮捕には到っていない。
ごく稀に、売り物でないことに気付いて書店から持ち出した人間がオークションに出品することがある。
手に入った3巻に記載されていたあらすじを、ここに抜粋する。
〜あらすじ〜
ネジ工場で働く青年、ヘビ。
彼はうだつの上がらない日々を送っていた。
黙々と仕事を熟す傍ら、頭の中は常に、理想国家「マラ」の建設に勤しんでいた。
「違う、柱はそこじゃない、ここだよ糞カマ野郎…」
妄想中の会話がつい口に出ることもしばしば。
そんな彼を見兼ねた社長のゴウダが優しい声を掛ける。
「ヘビ君、疲れてるようだね。どれ、私が、癒してあげようかね」
遂に禁断の扉が啓かれる…!!
関連キーワード
PEKUちゃん