ぼくと田中さん(はぁと)

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詳細 2010年11月26日 00:34更新: 僕は三年生になってから早稲田近くのボロアパートへ引っ越して一人暮らしを始めました。
よくある話ですが僕が今住んでいる部屋は所謂「人が居着かない場所」でした。
入居者はきまって一週間以内に出ていってしまうそうなのです。
そのアパートは西門を出て五分くらいのところにあり、部屋は丁度３階の端っこで、7段ある階段を上ってすぐのところです。
僕の前の前に住んでいた人は気の強い人だったらしく、一週間以上経っても出ていかなかったそうです。
そこで大家さんは「何もないだろう」と思いながらも念のため訪ねていきました。しかしいくらインターフォンを押しても住人は出てきませんでした。
心配になった大家さんは警察を呼び、一緒に中に踏み込みました。そこには住人の変わり果てた姿があったそうです。死亡原因がはっきりしないということで警察は、今までそこに入居したことのある人達を訪ねまわったそうです。ところが皆一様に、話したがらない。どうにか「刑事さんがそこまで言うなら・・」と、かつての住人が口を開きました・・・。
夜になると、子供の声がするそうです
初日は「かいだんひーとつのーぼった」
なんだ？と思い起きてみるが、それ以上何事もなく気のせいだと思ってやり過ごす。が、次の日「かいだんふーたつのーぼった」
3日目「かいだんみーっつのーぼった」
4日目・・5日目・・・6日目
徐々に近くなってくる声
階段は7段しかありません。それに恐れ慄いた住人は皆逃げ出していたのです。

僕が住み始めてから七日目の深夜に奴はやって来ました。震えるような「かいだんなーなつのーぼった」という子供の声とともにドアが激しくノックされました。
僕は冷静に答えました。「君が言う『登った』の定義とは何かね？一つ上の段に両足をついた時点で『登った』が成立するのかね？だとしたら君は一日に二歩しか歩けないということになる。天候や害虫など可変的な要素を加味しても健全な体力を持った児童とは言い難い。そんな体力で私を殺す気なのか？そもそも一段登って、そこで次の夜まで待機することに非合理性を感じないのか？一日に一段だけ上ることに必然性ないし意義は存在するのか？体力的問題ではなくあえてそうしているのだとしたら問題外だ。知能の面でも君は私に劣ると言わざるを得ない。君がそうやってあえて一日一段ずつ登ることでジワジワと私に恐怖を与えることを目的としているとしたらそれは非常にナンセンスである。くだらないオカルト番組の見すぎである。完全なゆとり世代である。え？なぜそんなに冷静かだって？ふっ・・・愚問・・・なぜなら・・・私　は　天　下　の　早　稲　田　大　学　政　治　経　済　学　部　田　中　孝　彦　ゼ　ミ　の　学　生　だ　か　ら　だ　！」