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ハナの気持ち

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詳細 2009年9月19日 01:40更新

吾輩は猫である。
名は「ハナ」。
お父さんに拾われてきた。家族はほかにお母さんと妹。

おとといから、みんながマレーシアに行くので、お父さんのお姉さんに引き渡された。といっても暮らすのは今は亡きおばあちゃんの家。何度か泊まったことがあるから、アタシの食器やトイレなどはあるし、ひとりでやりたい放題。いつも昼間は一人で留守番だから特に寂しくはない。去年まではペットホテルに行かされて、狭い籠に押し込められていたことに比べれば、ここでやりたい放題はありがたい。

といっても世話をしてくれる人がいなくては困る。そこでお姉さんだが、何度か我が家に来てたけど、ろくに話もしてないのでいまいち信用できない。
お父さんは、飛行機の時間を気にしてちゃんとひきつぎもしていまい。「じゃあね」なんて気安く行ってしまった。

昨日お姉さんが一人で来た。玄関を開ける音がしたので、しまっている居間の硝子戸からのぞいたら、猫なで声で「ハナちゃん」なんて親しげに呼ぶ。でもドアを開けるのは怖いらしく、バッグを盾にしながらあけるのを迷っている。アタシは思いっきり睨みつけた。それでも図々しくも入ってきた。癪に障ったからバッグに思いっきりとびかかってやった。お姉さんは泣きそうだった。ちょっとかわいそうだったので部屋の隅に行って様子を観察した。お姉さんはまたも猫なで声で(ネコには猫なで声は通用しないのがわからないのかね)「ハナちゃん、寂しかった?いい子ね」とか言った。そしてアタシのお皿が空っぽなのを見て「よく食べたね。おりこうさん」とか、おべっかを言いながら、新しいご飯を入れていた。それからあたしが下へ潜るのが好きなソファーが置いてある部屋に、掃除機を持って行って何やらやっている。ソファーの下が埃だらけだったから気にしているらしい。でもアタシがじっと見つめていたら怖かったらしくトイレはそうじしていかなかった。水も新しい入れ物(お姉さんのうちにいたコロさんが愛用していたらしい)に入れていって、古い水はそのままだ。役にたたない人だ。「また来るね」と言って帰って行った。

今日もまた来た。
また居間の硝子戸の前で立ち往生した。
仕方がないからアタシはドアの前を離れて知らんぷりをした。そのすきに恐る恐る入ってきた。
きょうもご飯が空っぽなのを喜んで、水もトイレもきれいにしていった。
どうやらあたしを触りたくて仕方がないらしいが、隅から睨みつけて指一歩触らせなかった。

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開設日
2009年9月13日

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カテゴリ
動物、ペット
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