巽 孝之(たつみ たかゆき、1955年5月15日 - )は、アメリカ文学者、慶應義塾大学教授、SF評論家。
来歴・人物 日本英文学会理事、日本アメリカ文学会東京支部長、アメリカ学会年報編集委員長、The Journal of Transnational American Studies編集委員。日本ペンクラブ、日本SF作家クラブ、MLA会員。日本SF評論賞審査委員。A型。
上智大学教授巽豊彦の息子として東京都に生まれる。父同様に敬虔なカトリック信徒として育つ。祖父の巽孝之丞は横浜正金銀行ロンドン支店長で、南方熊楠と交流があった。孝之丞の実弟の中村啓次郎は衆議院議員で、第22代の帝国議会・衆議院議長を務めた。
学習院中等科時代からSF同人誌『宇宙塵』に参加し、熱心なSFファンとして活動。学習院の2年先輩に、やはりSFファンで、のちのSF作家、ミュージシャンの難波弘之がいて、影響を受ける。また、1970年には自らが主催するSF同人誌『科学魔界』を創刊。
学習院高等科を経て上智大学文学部英文学科卒業。1983年同大学院博士課程単位取得満期退学。1982年に慶應義塾大学法学部英語助手に着任。1984年フルブライト奨学生として渡米し、コーネル大学大学院にてジョナサン・カラーに師事。1987年8月同大学院博士課程修了(Ph.D.)。帰国後1989年に慶應義塾大学文学部へ助教授として移籍し、1998年より教授。米国文学および現代批評理論専攻。
単著デビュー作『サイバーパンク・アメリカ』では、アメリカ留学中に出逢ったサイバーパンクの文学者たちを読み解き、以後、サンディエゴ大学教授ラリイ・マキャフリイと日米文学共同研究を開始。また、脱構築や新歴史主義の方法論により植民地時代以来のアメリカ文学史に新たな視点を与えた代表作『ニュー・アメリカニズム——米文学思想史の物語学』がある。SF評論家の小谷真理は妻。
同姓同名の九州朝日放送のアナウンサーである巽孝之とは、2004年夏に対面した。
ウィキペディアより
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