リオプレウロドン(Liopleurodon)は中生代ジュラ紀中期から後期(約2億年前〜1億6000万年前)にヨーロッパの海に生息していた首長竜の一種。
流線型の巨体、大きな頭部、太く短い首、巨大な四つの鰭を持ち、視覚、嗅覚共に発達していたと考えられ、歯は細めであるが前傾気味で咬合力に優れ、海棲ワニのメトリオリンクス(Metoriorhynchus)、魚竜イクチオサウルス(Ichthyosaurs)、巨大魚リードシクティス(Leedsichthys)などを捕食していたものと思われる。これらの事から海中では史上最強の捕食者であったと考えられている。名前の由来は「なだらかな側面の歯」の意。
英国放送協会(BBC)がこのリオプレウロドンを全長25mの史上最大の肉食動物として取り上げ一躍有名になった。その後、2000年1月に日本のテレビ朝日系列で放送されたドキュメンタリーで日本にも紹介された。
しかし、この全長25mという説は明確な根拠に欠ける様で、実際のところは全長12〜18mぐらいであったのではないかと言われている。
リオプレウロドンの化石は1873年以降イギリスで多数の発掘例が報告されているが、いずれも断片的なものであり、当時はその大きさについては特に注目されていなかった。
1982年メキシコで発掘された“Monster of Aramberri”という保存状態の良好な化石がある。
発見された地名を取ってこう呼ばれているのだが、当初この化石は陸上に生息する恐竜の化石と思われていた。
ところが、2002年6月、ドイツのKarlsruheにある自然史博物館のEberhard Freyによってこの化石はリオプレウロドン(Liopleurodon ferox)と鑑定された。
この化石、頭骨の長さ3.5m、全長18m、体重は50t以上と推定されている。しかし、この体重については疑問視する見方もある。
しかし、この化石はまだ若い固体の物だという。
BBCの体長25mという説はここに起因するのかも知れない。