「私、人殺しよ。あなただって現場を見たくせに。なんで私を見逃すの?」
「見逃すも何もないだろ。式はそんなことしてないんだから」
「私がそうだと言っているのに?」
「君にあんな事は出来ない。絶対だ」
「――絶対ってなに。おまえに私の何が理解できるんだ。お前は私の何を信じられるんだ」
「根拠はないんだ。けど、僕は式を信じ続けるんじゃないかな。……うん、君が好きだから、信じ続けていたいんだ」
「――――」
空の境界 第二章
殺人考察(前)
......and nothing heart
私は、お前を犯したい。