児童虐待は、多分野・多機関・多職種の連携(Multi-Disciplinary Team)によって解決が図られるべき深刻な社会問題です。しかし、わが国において、児童虐待の発生率や態様、対応策、あるいはMDTのあり方等についての研究は緒に就いたばかりです。また、児童虐待をテーマとして自身の研究に取り組んでいる大学生・大学院生が、分野を横断して自身の研究成果を持ち寄って発表し合うという機会も、残念ながら十分ではないように思われます。
そこで今回、子どもの虹情報研修センター(日本虐待・思春期問題情報研修センター)※1主催の「大学生・大学院生児童虐待MDT(多分野横断チーム)研修※2」の修了者有志が中心となって、MDT研修で学んだ知識をさらに深めるべく、平成20年7月30日〜31日に横浜にて、医学・心理・福祉・看護・保健・教育・救急などの様々な分野の学生を中心に自主勉強会※3を企画・実施しました。
先の勉強会実施だけでなく、これからも活動を続けていければという参加者たちの思いから、コミュニティの立ち上げに至りました。今後も、勉強会の実施やメーリングリストやこのコミュニティを活用を通じた情報交換ができればと考えています。
ぜひ、児童虐待防止やMDT等に興味・関心のある方(学生に限らず)ご参加下さい!子どもたちの生命と笑顔を守るための具体的な方策を一つでも二つでも一緒に考えて行きましょう!!
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※1 国(厚生労働省)及び横浜市の協力を得て、研修事業等を実施している機関。深刻化する児童虐待問題や非行等の思春期問題への対策の一環として、虐待問題等対応機関職員の研修、インターネット等を利用した情報の収集・提供、児童相談所や児童家庭支援センターなどの専門機関からの電話等による専門的な相談及び児童福祉施設における臨床研究と連携した研究などを通じて、関係機関の専門性の向上を図ることを目的として設置されている。
※2 子ども虹情報研修センター主催の学生研修。児童虐待に関する基本的な知見や、日本における児童虐待の現状と対応のあり方について学び、併せて、多職種間の連携や協働の必要性とそのあり方について理解を深めることを目的とした研修会である。平成18年度から実施されている。
※3 本自主勉強会は、子ども虹情報研修センターとは別団体の集まりです。