クラシック音楽における古典派の巨匠といえば ハイドン、モーツアルト、ベートーベンですが、独自に道を歩んだベートーベンを除いて、作風の似通ったハイドンとモーツアルトをこのコミュでは取り上げます。
ハイドンとモーツアルトの関係は交響曲や弦楽四重奏曲の様式の創始者であるハイドンが師匠でモーツアルトは その様式を ほぼ踏襲したという点で弟子といえる関係にあると思います。
しかも、ハイドンが先に生まれ(1732)、モーツアルトはその24年も後に生まれながら(1756)、ハイドンより先に他界し(1791)、ハイドンはモーツアルトの死後、18年も長生きして、作曲活動を続けています。(1809)
特に弦楽四重奏曲の分野ではモーツアルトがハイドンを師として仰ぎ、6曲の弦楽四重奏曲をハイドンに献呈しています。
これに対してハイドンは父レオポルドに 「私は誠実なる人間として、神にかけて申しますが、御子息は私が直接知っている、あるいは名前だけしっている作曲家の中で、最も偉大な方です。御子息は様式感を持ち、その上に全く優れた作曲の技術をもっておられます。」 と最大級の賛辞を述べています。
このようにハイドンもモーツアルトの才能を認めていたのですが、ハイドンはモーツアルトの死後も十数年間にわたって、活躍を続けて、特に交響曲、弦楽四重奏曲の分野で、人気の象徴ともいえるニックネームのついた作品を多く残し、当時人気作曲家として、パパ ハイドンとも呼ばれていました。
一方、モーツアルトの音楽はハイドンとは「似て非なるもの」であって、その魅力の虜になる人も世界中で増え続けたわけですが、音楽史上はハイドンあってのモーツアルトという受け止め方がされていたと思います。
それが、どうです。ここ数十年の間に話題がモーツアルトに偏り、「モーツアルト効果」なる言葉も出来たりして、一昨年の生誕250年には、世界中で大フィーバーを巻き起ったことは記憶に新しいことです。
これに対し、一方のハイドンはその実力と音楽史への貢献から考えて、不当に低い扱いをされているのが、現状の姿であると言わざるを得ません。
このコミュでは、ハイドンとモーツアルトとを比較して聴くことで、師としてのハイドンの名曲を掘り起こして、最評価したいと思います。
奇しくも、来年は没後200年のハイドン・イヤーだそうです。
同時にモーツアルトの良さ、魅力がハイドンとの比較により、浮き彫りにされれば、これも良しとしたいと思います。
その他、両者の人気に大きな差が出てきたきた要因を解析してみるのも面白いかもしれません。
「ハイドンとモツアルト」を軸に音楽の楽しさについて、大いに語ってみようではありませんか。
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