忍手蝦蟇首には諸説ある。とある修行僧が今の東京にある不忍池に母親からもらった大切な着物を落としてしまい、手をのばして拾おうとした瞬間、大きな蝦蟇の鳴き声が池の底から響いて、そこでパッと悟りが開けた。そして母親からもらった着物に対する執着も消え、その着物は池に落としたが、いつなんどきでも、寝ても覚めても裸でも、つねにその着物を持っている。着物を持っていなくても着物を持っている、すべての世界が着物になった、そんな心境を手に入れることができた。*1
という説が現在の研究では有力である。あとは江戸時代に活躍した派手芝居の団体名だとか、地方の有力な侍が刀を合わせるまでもない弱虫大名の首を寝ている間に斬り、とった首の髪をつかみ肩にぶら下げ「お忍びで 人にも満たない 蝦蟇の首切り」
と詠んだということから生まれた言葉だのいろいろある。
また「しのびてのがまくび」と読まれることもある。
*1インド西部のシピリンドゥの村民タカリシュムが月昔憮様(つきむかしぶざま)という名で日本で書いた「古伝追随符(こてんついずいふ)」に活字で記されているので効果てきめん!