『 トゥーランドット 』(Turandot) は、ペティ・ド・ラ・クロワ (François Pétis de la Croix) が1710年〜1712年に出版した『千一日物語』の中の「カラフ王子と中国の王女の物語」に登場する姫の名前であり、また、その物語を基にヴェネツィアの劇作家カルロ・ゴッツィが1762年に著した戯曲、および、それらに基づいて作曲された音楽作品である。
■カルロ・ゴッツィ(Carlo, Count Gozzi、1720年12月23日 - 1806年4月4日)
イタリア・ヴェネツィア出身のコンメディア・デッラルテの劇作家。おとぎ話を題材とした「寓話劇」シリーズを生んだ。没落貴族で伝統主義的な人物であった彼は同時期の写実的風俗劇を生み出したゴルドーニ等の作家を批判する文章を多く残した。代表作は『三つのオレンジへの恋』、『トゥーランドット』
のちに『三つのオレンジへの恋』はプロコフィエフ、『トゥーランドット』はウェーバーやブゾーニ、ジャコモ・プッチーニによって劇音楽やオペラ化された。
■ジャコモ・プッチーニ(Giacomo Antonio Domenico Michele Secondo Maria Puccini, 1858年12月22日 - 1924年11月29日)
イタリアの作曲家。その作品である『トスカ』『蝶々夫人』『ラ・ボエーム』などのオペラは今日でも上演の機会が多いことで知られる。イタリアのルッカに生まれ、1924年に喉頭癌の治療のために滞在中のブリュッセルで合併症から急死した。
最後のオペラ『トゥーランドット』は未完成のまま遺され、そのフィナーレは、彼の遺稿も参考にして友人フランコ・アルファーノが補筆することとなった。しかし、アルファーノ補作の大部分は世界初演時の指揮者トスカーニが冗長と見做してカットしたため、その短縮した版が今日一般には公演で用いられている(もっとも、1980年代からは「アルファーノ完全版」の使用も散見される)。その他、1991年にはアメリカの作曲家ジャネット・マクガイアによるプッチーニ遺稿のより厳密な資料批判を経た補筆版、2001年にはルチャーノ・ベリオの独自稿による補筆版なども作成されている。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2011.12.24 更新
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