誰でも一度は大空を自由に飛びたいという気持ちを持った事があると思う。けど〜現実は人間は機械に頼って飛ぶことになる。それが飛行機である。小さなプロペラ機から大きなジェット旅客機までさまざまな所で見る、乗ることが出来る。
共通している物が動力と翼であるが中でも翼は複雑な構造で各動翼を動かし航空機の動きを制御している部分でもあり重たい重量を支えている大切なパーツである。こんな翼がたまらなく好きという方、集まって下さい。
最近の旅客機は大型化傾向にありエンジンも双発が増えているが、それでも離陸重量は200t以上を越える。離陸前や飛行中に窓から翼を見ると揺れているがこのしなやかさこそが翼の命である。ボーイングの工場では主翼にワイヤーを掛け90度になるまで曲げ折れない翼だけが機体に取り付けられている。
「主翼構成」
1.スパー(桁): 翼の長方向の曲げ荷重を主に受け持つ部材。小型機では片翼につき1本が多い。大型機では2〜3本のものや、もっと多くのものもある(マルチスパーあるいはマルチストリンガ構造)。補助的なものはストリンガと呼ばれる。
2.リブ(小骨): 桁と直交する薄い板で、翼型をしている。翼幅方向に多数が配置される。
3.スキン(外板): リブの表面を覆う薄い板。引っ張り・圧縮荷重の一部を受け持つ。
「主翼の種類」
後退翼(旅客機の多くが採用)
前進翼(X-29)
三角翼(F-102)
可変翼(F-111)(F-14)
可変翼(斜め翼)(AD-1)
オージー翼(引退はしたがコンコルド)
「動翼の働き」
1.補助翼
エルロン(補助翼)の動きとそれに伴うロール運動補助翼は主翼の左右、後ろ側の縁に、ヒンジによって付けられている。補助翼というのは、一方を上げると他方が下がる仕組みになっている。例えば、右側を下げると それと連動して左側が上がり、左側を下げると、それと連動して右側が上がる。例えば左側を下げ、右側の補助翼を上げると、左側の翼の揚力が増し、右側は減るので、機体を右に傾ける向きのモーメントが働く。このモーメントによって、機体を右に傾けることも可能であるし、左に傾きすぎていた機体を水平に戻すことも可能である。
2. 尾翼
エレベーターの動きとそれに伴うピッチング運動上下方向に装備されるものを垂直尾翼、左右に伸びるものを水平尾翼と呼んでいる。垂直尾翼は、胴体に固定された部分を垂直安定板、その後ろの可動部分を方向舵(ラダー)と呼ぶ。水平尾翼は同様に水平安定板と昇降舵(エレベーター)からなるのが一般的。尾翼は一般に、モーメントを確保するために主翼から十分に離れた位置に置かれる。多くは胴体後端に設置されるが、胴体前部に設置した先尾翼機(エンテ型飛行機)もある。尾翼の構造は主翼に準じるが、主翼に比べ強度上の問題も小さく簡素である。尾翼(両方もしくは水平尾翼のみ)の無い飛行機は無尾翼機と呼ばれる。
3.フラップ
*単純フラップ
主翼後縁を単に下げキャンバーを増加させるもの。構造は簡単であるが、あまり大きな最大揚力係数は得られない。
*スプリットフラップ
主翼後縁の下面のみを下げる。これにより後縁の静圧を低くして揚力を増すもの。構造が簡単な割に揚力係数の増加は大きいが、抗力も著しく増えるのが欠点である。
*スロッテッドフラップ
隙間フラップや間隙フラップとも呼ばれる。キャンバの増加も行い、主翼とフラップの間に隙間を空けてやることにより、翼上面に翼下面の気流を流し剥離を遅らせる。より効果を高めるよう隙間を2つに増やしたダブルスロッテッドフラップや3つに増やしたトリプルスロッテッドフラップもある。
*ファウラーフラップ
可動部分がスロッテッドフラップのように翼と隙間を空けて後ろに下がることにより、キャンバーの増加・主翼面積の増大・剥離の抑制、のすべての効果を得る。
*スラット
主翼前縁の一部分を前方に稼動させることで主翼との間にすき間を作るもの。翼下面側の気流の一部を上面に流すことで、上面の層流境界層にエネルギーを供給し、剥離を遅らせるものである。これにより、より高い迎角まで失速せずに揚力を増大させることができる
*B787の主翼について。
主翼に複合材料が適用されました。この複合材料製の主翼は、三菱重工業(株)が受注され、そのうち「主翼スパー」と呼ばれる主翼内部の桁構造を当社が担当しています。完成された主翼は専用機でアメリカのシアトルにあるボーイング工場に運ばれ、ここで組み立てをしています。
困ったときには