なかったので作りましたkeysha coleにハマってるひと
好きな曲がある人などぢゃんぢゃん入ってください
キーシャ・コールこそ“リアル”な女性だ。
危険な地域で育った若者たちがそうであるように、21歳の歌姫である彼女もカリフォルニア州オークランドで過酷な幼年時代を過ごした。そんな中で、「ミュージック・キャリア」という彼女自身の“夢”だけは守り続け、戦い抜いたのだ。
A&Mレーベルより、リリースされたファースト・アルバム『ザ・ウェイ・イット・イズ』。キーシャにとって、このアルバムのリリースは長い道のりだったのは言うまでもない。
その長い道のりの過程で彼女を強くさせたのがまさに、彼女の力強いヴォイス − ソウルフルで気概に溢れ、ピッチが高くてもクリアさを保つ声 − に加え、彼女の“愛おしさ”、“活気”、“生意気さ”、“セックス・アピール”、“屈強な根性”というパーソナル面でもあった。
「まだ若いなら、本当の意味で自分のために何かをすることって必要だと思うの」
とキーシャは言う。
ファースト・アルバム中大半のトラックを作詞した彼女は、メアリー・J.ブライジやブランディをインスピレーションとして挙げる。
「自分が欲しいと感じたものを得るには、様々な辛苦を越えなければならないものよ。それが価値あるものなら特に、ね。」
キーシャの才能、性格、そして強い信念に魅了されたくさんのファンやサポーターが若き彼女を既に認めている。この痛烈に競争の激しいエンターテインメント、という世界で。
彼女がティーンエイジャーになる以前のことであった。当時スーパースターであったMCハマーの所に彼女自身が出向き、自分を一緒にステージに上がらせるよう納得させてしまったのだ。
そして彼女が12歳になった年、ラップスターの彼と一緒にレコーディングを果たすという機会を得たのである。
さらに、ベイ・エリア(サンフランシスコ)出身のアーティスト、メッシー・マーヴのベイ・エリアヒット作、“ヌービアン・クイーン(REMIX)”のコーラス部分を歌うというセッションも果たしている。そして、インディーズ映画『Me & Mrs. Jones』のサウンドトラックで、トニー・トニー・トニーのメンバー、ドゥウェイン・ウィギンスにフィーチャリングされるという経験も持っている。
ボーイフレンドが浮気している瞬間を直に目撃し、数分後、キーシャは真夜中のL.A.に車を走らせ、新しい人生を歩むことを決心する。
そしてそのわずか数ヵ月後、A&Mレコーズ社長=ロン・フェアと会う機会を得たのだ。
そしてロンはすぐさま彼女を(彼女にとっては初めての)ソロ・レコーディング・アーティストとして契約。ファースト・アルバムで彼女が得たサポートとしては、ヒップホップ・スターのカニエ・ウェスト、R&Bグループ112のプロデューサー/ソングライター=ダロン、アシャンティやジ・インクのヒットを生んだラッパー=チンク・サンタナ、そして人気プロデューサー=E-ポッピなどである。またアイス・キューブ、イヴといったヒップホップのスーパースターが主演を飾ったヒット映画『バーバーショップ2』のサントラにて、シングル「ネヴァー」というトラックでイヴとコラボレーションも実現している。
しかしながらキーシャ・コールに関してショウ・ビジネス界がこれほどまでに騒いでいるホントの理由とは何か?
ファースト・アルバムのシングルであったカニエ・ウェストとの「アイ・チェンジド・マイ・マインド」を聴けば明白であった。これは彼女のソプラノ声帯に、卓越したパフォーマーのキーシャにとっては最も相応しいチューンだった。通常の若い女性のように、彼女自身もLOVEを求めている。しかし、自分の目標を犠牲にしてまでも愛されたいとは思っていないである。ボーイフレンドに尽していた彼女であったが、そのボーイフレンドは彼女ではなく、自分だけのことを考え、自分の利益を考えていた。
そして彼女は気づいた。
女性っていったい何なの?と。
彼女は考え直し(“チェンジ・マインド”)、彼の元を去っていくという曲内容である。
キーシャは告白する。 そのシングル曲は彼女の恋愛哲学を反映していると。
「曲の内容は、女性自身が、自分の目標に向かって集中し、進んでいくというもの。人生で達成したい夢、と、その夢を邪魔しようとする自分勝手なボーイフレンド、またはパートナーとどうやって関係を持つか、っていうね。 若い女の子のお手本になりたいって思ってるわ。ボーイフレンドのためなんかに目標や夢を捨てないで、まずはそれに向かって進むこと。そしてその後で、彼に声をかけてみる。」
しかしその恋愛哲学には‘ひねり’があった。それが「アイ・シュッド・ハヴ・チーティド」で歌われているのだ。その曲のプロデューサーはダロン。彼の音楽性はキーシャが最も敬愛し、彼と仕事をするためアトランタまで飛んだという。 この曲の内容は、ボーイフレンドがキーシャを責めるというもの。キーシャが他の男と浮気しているのではないか、という彼の根拠なき疑念である。しかしその“責め”も2人がいて成り立つというもの。キーシャも“ミスター・疑念”に黙っていはいない。
「この曲は感情が入り込んでいて、男の人も女の子も共感できる曲よ」と彼女は言う。
「自分は一途にカレシに尽しているにも関わらず、カレシに‘おまえ浮気してるんじゃないか’って疑われるときの状況を歌にしたの。 ‘どこに行ってたんだ’ってカレシに言われて、‘どこに行ってたかって・・・ もうやめて! アタシにも我慢の限界があるわ’っていうリアルな曲よ。」
しかしキーシャは同時に、特定の男性に興味を持ったならアプローチする、という内容も忘れず歌作りに組み込んでだ。メロウな「ウィ・クッド・ビー」では友情が恋愛に成長することを歌っている。
ミッド・テンポの「ダウン・N・ダーティ」では自身の欲望を赤裸々に表現し、ディープ・トラック「トーク・トゥ・ミー」(共同作詞マイア)では、男の無関心さはタダの見せ掛けに過ぎないということを曲にしている。
そしてチンク・サンタナが男気溢れるライムを提供している「シチュエーションズ」は、もう1つの‘ひねり’を加えたラヴ・ソングに仕上がっている。
フィール・グッドでオールド・スクールなバラード「ラヴ」では、他の女性と既に関係を持っている男性に対しての情熱的なアプローチを歌にしている。キーシャはバラードは得意分野ではない、と認めているにも関わらず、この曲の内容は自身の実体験でもあり、5分で作詞が仕上がったという。数年前、真剣な恋愛関係は求めてないんだ、とキーシャに言ったばかりの男性をマリブのレストランで見かけたのだ。
しかも、新しいガールフレンドとディナーしている所を。
「それで、彼女を眺めながら、‘彼女のどこがイイの’って感じだったわ。マジで、アイツ何考えてたのかしら」とキーシャは回想する。
「それを曲にしたの。自然に言葉が溢れてきたわ。」
すぐさま、プロデューサーであるグレッグ・カーティスとスタジオ入りをしたという。
「作詞が仕上がったら、スタジオに出向いた。早朝の4時頃に。もう5時か6時くらいには、曲が仕上がっていたわ。 それをアルバムに収録したの。」
キーシャ・コールはこの「歯に衣着せぬ」という“美学”で、ジェイ・Zの「ソング・クライ」に対しての返歌も完成させている。トラック名は「ユーヴ・チェンジド」。「ソング・クライ」では男性立場だったのを、今度は女性立場で、夫に不当な扱いをされ続け、呆れ返った妻のストーリーが曲にされている。
彼女が育った環境が齎した現実に、乗り越えてきたハードルは、彼女の心から離れたことはなかった。「ストリーツ・イズ・ア・マザーファッカー」のリリックはストリートで起きるリアルな犯罪、ドラッグ、ハスラーについて綴られている。
「ハリウッドでは見ることないゲットーのリアルさを歌にした。曲の内容には満足してる。今まで女性シンガーが触れることなかった領域だから」
と彼女は言う。
時たま仲間とからかい合ったり、面白い面も見せる、自称“頑張り屋”のキーシャは、PV撮影で、実際知らない人とのキスシーンは見せない、と言う。彼女は、過酷な地域で育ってきた若者女性や若者みんなに対してインスピレーションになれれば、と熱く望んでいる。
「若者のお手本になりたい、と思ってるわ。特にゲットー出身の子たちの。だって彼女らは目標に向かって集中することさえ、挑戦することさえ難しい状況にいるから」
と彼女は言う。そして彼女は、希望、信念、そして夢を手放さなければ、誰だって遠くに来れるんだ、ということを付け加えている。
彼女の右肩に刻み込まれているタトゥー − 十字架とハートと星 − は、辛い状況に関わらず目標は必ず達成させられるんだ、という信念を表している。
「本当に可能なの」
と彼女は笑顔で語る。そしてそれが彼女の意志でもある − そう、それが紛れもない“リアルな彼女”(“The Way It Is”)なのであった。
結果150万枚を売り上げた『ジャスト・ザ・ウェイ・イット・イズ』。その売り上げを受け、各メディアが彼女を取り上げたのは言うまでもないが、なかでも6話のエピソードのリアリティ・ショウを2006年7月から2ヶ月にわたりBETが放映、ステイタスを築き上げた。
2007年7月、ミッシー・エリオットとリル・キムというビッグ・シスターズを堂々とフィーチャリングした「レット・イット・ゴー」とともにブラン・ニュー・キーシャ・コールが帰ってきた。この曲は瞬く間にビルボードR&B・チャートの1位に輝き、ホット100チャートにおいて最高記録の7位を獲得。
そして潔く前作の制作陣をほぼ入れ替えて制作された堂々たるアルバム『ジャスト・ライク・ユー』が完成した。
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