このコミュニティは、次のような人のために立ち上げました。
・「共同・協力出版」型自費出版で書籍を作ったことのある人
・これから自費出版をしようと考えている人
・自費出版事業に携わっているか、これから関わろうと考えている人
・自費出版の意味をもう一度考え直してみたい人
・商業出版の側から自費出版を考えてみたい人
参加資格は特にありません。入会・退会は自由です。ただし、発言については各人最低限の礼儀をわきまえた上で行ってください。
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2008年1月、大手自費出版社の新風舎が倒産しました。事前に契約金を納めながら出版できなくなった被害者は、なんと1000人にも及んでいます。
確かに「共同・協力出版」型自費出版には、説明責任を十分に果たさずミスリードを促すかのような営業手法をはじめ、幾つかの批判されるべき点がありました。
しかし、日が経つにつれ、そうした問題点への批判の中に、自費出版行為そのものの価値までも否定するものが現れています。
「本来、『売れる書籍の企画』は、一般の商業出版社で書籍化されるはずで、わざわざ自費で出版する必要がない。だから、自費出版書籍は、本質的に売りものにならない」
「売れない書籍はゴミ同然。そんなものを作るなんて、たとえ自費であろうと資源の無駄遣いでしかない。だから、自費出版なんてものに意味はない」
本当にそうでしょうか?
本来、書籍が商品でなければならない理由など、どこにもありません。
一般商業出版社が書籍に商品としての属性を求めるのは、そうしないと事業が継続できないからに過ぎないのです。
売れない書籍は、商品としては失格です。
しかし、書籍としての価値は、商品的価値とは別の尺度でこそ決まるのではないでしょうか。
その最たるものが「後世に『時代の息吹』を伝えるアーカイブ」という要素です。
「モノ」としての実体を持たないホームページは、サーバやインターネットがダウンしただけで、跡形もなくこの世から消え失せます。
しかし、実体を持つ書籍は、どこかに必ず残ります。
百年後、その書籍を生み出した人のことなど何も知らない誰かが手に取り、何かを心に刻み込む瞬間が訪れるかもしれません。
その時を待つためだけでも、書籍というものには存在価値があるのではないでしょうか。
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