日本海に面した島根県の江津と内陸の中都市・三次を結ぶJR三江線。
宇都井駅はこの日本有数の閑散路線のほぼ中間に位置する。
地上およそ30メートルの高架橋上にホームがあり、そこへは116段もの階段を上らないといけない。
日本一地上から高い所にある駅。
ホームからは山間に佇む集落を望める。とても景色がいい。
夕暮れ時、辺りが暗くなるにつれて、各家の灯りが少しずつ闇夜に浮かび上がってゆく。
そして、完全な闇となってふと見上げると、星がとても近く感じられる。
1日たったの8度(上り下り4本ずつ)単行の気動車がやってくる。
乗る客も降りる客もほとんどいない。1日の乗降客は10人に満たない。
ホームへの階段は周囲の景色と相容れないほど立派にそびえている。
山里にディーゼル音を響き渡らせて列車が去ってゆくと、あたりは静けさを取り戻す。
そんな駅にあなたも訪れてみませんか?
周辺に観光の目玉となるようなものはないけど、ホームからの景色を見たらきっと来てよかったと思えるはずです。
ホームには駅ノートが設置されています。
それを見ると、こんな特徴的な駅だということもあってか、18切符の期間中は訪れる人もそれなりにいるようです。
全国にはたくさんローカル線がありますが、ぜひゆっくりとした時間を感じに三江線を旅してください。
そして、その際は宇都井駅へどうぞ。