美食界

「月１回、美味しいもの食べにいく」

日本は、恵まれたことに四季があり、豊かな自然は「食」への展望を開かせたと言っても過言ではないはずです。実際、自然がもたらす食文化への影響は多大であり、これ程までに多彩な食文化を持つに至った国は日本が唯一、初めてだと思います。さらに、経済大国としての位置づけである日本は、「食」の面でも、あらゆる国の料理を輸入し、具現し、そして我々の味覚に似合わせた形で進化を遂げてきたと思っています。
　食文化の粋とも言える日本の環境は、満たさなければ死につながるとされている、三大欲の一つとしての「食」を越え、現代では、贅沢にも娯楽として親しみ深くなってきていると思います。私もその中の一人で「食」への関心が深まり、常に頭の中にあるという事実は否めません。飲食店が増え続けているこのご時世、多くの人が店の雰囲気を楽しむ事に目を向けていますが、私が思う娯楽としての最大の魅力は「美味い」、「不味い」という、二者択一で楽しめる事にあると考えています。雰囲気は「食」を楽しむうえでの大切な要素の一つだとは思います。しかし、それに埋没し囚われ過ぎて、不味いものも美味いと錯覚してしまう人は、本当の意味での「食」への拘りが無いと言っても等しい位だと思います。日本に四季がある様に、食材には旬があります。それを追い求め、知ることから始めてこそ「食」への拘りがあるのだと思います。
　美味しいものを食べて、嫌な顔をする人はいないはずです。楽しみといっしょに幸せを運んできてくれる力さえ「食」にはあるように感じます。そして、最良の食材をそのまま口に運ぶことは、この上ない至福の極みであり、極上の楽しさがあります。こういった機会や出会いは頻繁にあるものではありませんが、これからも、もっともっと探し求めていきましょう。

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