ヨーロッパコウイカ
Sepia (Sepia) officinalis
Linnaeus, 1758
市場名:モンゴウイカ
大きさ:外套長45cm。体重4kg。
特徴:大型のコウイカ類で大西洋方面から入るモンゴウイカ(紋甲烏賊)と市場で呼ばれるものの主流は本種。外套背面には虎斑紋があり,鰭は比較的広く前端は外套膜前側縁を超える。触腕吸盤は5〜6列で,中央の1列が大きい。触腕の泳膜は広いが短かく触腕掌部とほぼ同長。雄の左第?腕は交接腕で,その腕の中央付近の8〜13列の吸盤は著しく縮小している。貝殻は卵形,棘が短かく,周囲に厚く膠質の物質が沈着している。貝殻背面は顆粒状。
生態:沿岸性で,水深100mくらいまでの海底近くにすむ。産卵期は地中海で2〜9月。アフリカ北西岸では周年(盛期は4〜5月及び8〜9月)水深1〜30mの海底にブドウの実状の卵を産む。生物学的最小型はおよそ14cm。
付記 分布域内で5つの亜種(地方型)に分けられている。アフリカ漁場で多獲されるのはSepia officinalis vermiculata Quoy & Gaimard (南西アフリカ〜南アフリカ・ネタル)及びS. o. hierredda Rang (西アフリカ沿岸N21゜〜S16゜30')が主。