――――白い夏に雪が降る。
ある夏の夜の後、街では不眠症が広まっていた
眠りにつく前、鈴の音が聞こえると『自分に殺される夢』を見る。
黒い猫なら『戻ってこれる』
白い猫なら『戻ってこれない』
そうして、どちらでもない猫を見た者は二度と目覚める事がない――――
街は眠りを恐れ、同時に白い夢に染まっていく。
再び構築される幻影の夏。
起こり得ない筈の出会いと再会、交錯する仇敵たち。
目が覚めているのは自分だけなのか、それとも、眠ったまま目覚めていないのは自分だけなのか。
飾幕のような無人の街、一夜限りの狂想曲。
夢を操る黒猫との遊戯が始まった。
困ったときには