その朝も目を覚ますと仮面をつけ、鏡に向かった。
にせものの笑顔がそこにある。
人工的すぎる、口もとだけでしか笑っていない。
その他の部分は、目もほおも無表情ですらある
。そしてなによりも、その無個性な笑顔はみんなと同じなのだ。
人と同じであることは幸福なのだとみんなは言うが、ぼくはそれに息苦しさを感じている。
鏡の中のぼくの顔は笑っている。
みんなと同じ、昨日のぼくと同じ、そして明日と同じ笑顔なのだろう。
しかし、仮面の下のぼくは泣いている。
ぼくはぼくでありたい。
ぼくはいろんな表情をもちたいと、叫んでいる。
鏡の中の仮面はそれを隠している。
学校へ向かうぼくはみんなと同じ笑顔をしている。黙々と人波が過ぎていく。彼らは仮面の下で、どんな顔をしているのだろう。
ぼくのように、疑問や怒りを感じることはないのだろうか。
・初対面の人と会うのが恥ずかしい。
・人と打ち解けるのに時間がかかる。
・どちらかというと人見知りかも。
・無愛想なのは人見知りをしているだけなんです…。
・睨んでいるんじゃなくて
人見知りをしているだけなんです…。
・人見知りで自己嫌悪に陥ることがある。
・第一印象は「大人しい人」。
・自他共に認める人見知りだ。
・人見知りを直したい。
・人見知りで充分じゃ。
・私は人見知り関係者です。
要はひとみしりの方。