「出世しない技術」(梅森 浩一・著)
http://
会社で出世をしてしまうと、実はロクなことがありません。
特に、管理職になってしまうと、しんどいようです。
出世しない技術について、情報交換しましょう。
★「初めまして♪」の挨拶はこちらへ★
http://
---------------------
<出世をしない秘訣>
ジャン・ポール・ラクロワ「出世をしない秘訣 * すばらしきエゴイズム」より
(理論社、りろんライブラリー、1960年)
<はじめに> うまく出世を避けるには
本書は、出世が待ちかまえている人びと----すなわち、うっかりすると明日にも有名になって、黄金とやら責任とやらにおしつぶされ、巨大な企業の重荷の下に参ってしまうやも知れぬ人びとのすべてに捧げられる。
一たんそうなってからは、金は無くとも閑と友情にめぐまれつつ幸福を小川の鮒のように釣り上げていた楽しかりし日を偲んでも、もはや追っつかない。
こうしたご仁は、金を儲けたり号令を発したりする機械になりはて、ハートのところには小切手帳を持ち、うちつづく社用パーティで肝臓はふくれあがり、受話器のために耳は変形し、夜もおちおち眠れぬ惨めなロボットになってしまうのだ。
彼らはいう----時は金なりと。
だがおかしなことに、金を持てば持つほど、彼らの時は少なくなっている。友人と一ぱいひっかけに行くとか、若い娘さんとボート遊びとするとか、古本屋をあさり廻るとかサン・シモンをもう一度読んでみるとか‥‥そんな真似をしていられるかい、一分間に十万フラン儲かる(または損する)とわかっているんだもの----ふううん。‥‥といった按配。
この本のおかげで、あなたは魂を実業のデクノボウに成りさがらせずにすむやも知れぬ。
あなたの魂は、あなた自身とあなたの友人たちのお役に立つようにとっておかれるがよい。
それを大切に培いなさるがよい。
そうすればたぶん、四十才頃には、あなたはかのすばらしき存在、あの文明の華、すなわち「落伍者」となりうるだろう。
---------------------
*検索用ターム
成果主義/年功序列/ヒラ社員/平社員/勝ち組/負け組/反出世/アンチ出世
困ったときには