ロシアの女傑ピアニスト、
マリア・ユーディナ(ユージナ)のコミュニティです。
■ ユーディナの略歴
マリヤ・ヴェニアミノヴナ・ユーディナ
Maria Veniaminovna Yudina (1899-1970)
1899年9月9日、ロシアのプスコフ州ネーヴェリで生まれ。
13歳でペテルスブルグ付属音楽学校に入り、音楽院に進む。
当時ロシアのピアノの名教授と謳われたL.ニコラエフに師事。
(D.ショスタコーヴィッチ、V.ソフロニッキーと同門)
1921年ソフロニッキーと共に優等の金メダルを授与され音楽院を卒業。
以後同院で教職に就き、2年後教授に就任。
バッハやベートーヴェンの演奏で評価されたが、
親友のショスタコーヴィッチやヒンデミット、新ウイーン楽派の作品など
同時代の作品を積極的に演奏する。
スターリンがお気に入りのピアニストだったにもかかわらず、
ユダヤ人でありながら公然とロシア正教を信仰し、
クリューエフ、マンデリシュターム夫妻を援助するなどの反体制的言動によって
体制側から危険人物とみなされ、様々な迫害を受ける。
度々におよぶ教職からの追放、演奏活動の禁止のため、生活は困窮の連続であった。
それにもめげず、信仰と音楽及び多くの友人(ショスタコーヴィッチ、S.リヒテルなど)に支えられ、
独裁体制に生涯を通じて抵抗を貫ぬく。
1970年11月19日、モスクワで死去。
葬儀ではリヒテルがラフマニノフを演奏した。
ユーディナの演奏は、
超絶技巧と精神性、精悍なまでの力強さ、そして知性と精神力が特徴的。
バッハのゴルトベルク変奏曲の各変奏にテクストを書き残すなど、
ユーディナにとって、宗教と音楽は一体の存在であった。
私は、マリア・ユーディナのような
骨太で性根がすわったピアニストが好きです。
困ったときには