人は、潜在意識という自分でも気づいていない力によって生かされています。
この潜在意識の存在を認識して、よりよく生きるための方法として、催眠やいろいろな手法を学び研究したくて立ち上げました。
多くの皆と、トランス・潜在意識の在り方などの情報を共有しつつ、人としてより幸せな生き方を模索していきたいと思っております。
催眠や潜在意識のいろいろなグループやコミュニティは存在するのですが、関東や関西エリアで活躍されている方が多く、イベントや会合などに参加するのも苦労することが多いので、九州エリアでの研究会として、共に研鑽できればいいなぁと思っています。
催眠は、18世紀のオーストリアの開業医 フランツ・アントン・メスメルが動物磁気棒といわれるものを用いて治療にあたったのが最初と言われています。
その後、イギリスのジャームズ・ブレイドという外科医が凝視法を考案し、催眠という言葉を使って活動します。
フランスの薬剤師エミール・クーエによって自己暗示の手法が広められ、同じくフランスの著名な神経科医のシャルコーがメスメルの技法を研究し、そのシャルコーに師事するために若い時のジムグンド・フロイトはウィーンからパリへ移っていきます。
現代では、1900年代のミルトン・エリクソンの活躍もあり、アメリカでは1958年米国医師会が催眠を治療と認めています。
ミルトン・エリクソンの偉大さは皆知っているのに、人生について知られていないように思うので紹介します。
現代催眠療法の祖といわれるミルトン・エリクソンについて
1900年にミルトン・エリクソンは生まれます。幼少期にポリオにかかりました。ポリオのため筋肉を使って呼吸することがうまくできない肺を補強するために、金属製のシリンダーに身体を包み込んでいました。この製鉄呼吸補助装置は「鉄の肺」と呼ばれていました。
エリクソンが装置の中に入っていたとき、横たわっていても人の顔を見ることができるようにと、鉄の肺の上には、鏡が置いてありました。寝たきりのエリクソンの数少ない楽しみは、やってくる人々を観察したり、話を作って友人たちに語って聞かせたりすることでした。
見ることと話すこと、これしかできないというエリクソンは、生来の才能ももちろんありますが、必然的にものすごい観察眼を持つようになりました。自分のストーリーに人がどのように反応するかを鋭く観察したのです。そこで、エリクソンは、同じ物語を語って聞かせたときに、人によって違った反応を示すことに気づきました。
エリクソンはまた、失読症で、色覚異常でもありました。紫色以外はすべてモノクロの世界で、字は逆向きに見えていました。自宅の壁はエリクソンに分かるように紫色に塗られていました。
エリクソンは実に頭脳明晰で、のちに医学博士になり許容的テクニック(クライアントが催眠状態に入っていくのを手助けする。現在の臨床現場でのアプローチの基本)という技法で催眠の一時代を築きました。
エリクソン以前の催眠はそれまで、かなり権威主義的で、伝統的な催眠でした。クライアントはセラピストに「眠りなさい」と命令口調で言われるだけだったのです。そのため当時は、催眠状態に入る確率が低いと言われていました。この分野では、クラーク・ハルという心理学者が、よく知られていますが、彼の著書「催眠と被暗示性」の中で、トランス状態は、前提がすべて作り出す、と記しています。
エリクソンは、許容的テクニックを使い、どのような人であれ催眠状態に入れることを証明しました。エリクソンは、クライアントがやって来るときには、すでに変性意識状態に入っている、と考えていました。クライアントは自分の問題に意識の焦点を合わせている。そこに焦点を絞り込むことで、変性意識が生まれているのだと記しています。
だからセラピストは、まずクライアントの世界で相手に出会ってあげることが大切であり、そして、そのクライアントの世界を承認することが大事であるというのです。
また、クライアントをどこか他の場所に導くことを提唱しました。それが結果的に許容の催眠の時代をエリクソンにもたらしたのです。
エリクソンが「エリクソン催眠」というものを実施したと捉えられることもありますが、実はそうではありません。エリクソンは催眠を学び、独自の催眠方法を実践していただけでした。
するとエリクソンの周りにいた人たちが、その成功率の高さに気づき、分析した結果、従来とは違うその方法を「エリクソン催眠」と名づけたのです。
(リチャード・ニーブス著「ヒピノセラピー・セッション」)
脳科学者も催眠の有用性を説いています。
九州では九州大学の成瀬悟作教授の研究が知られています。
学術的にも有効性の高い、催眠技術や多くの潜在意識へアプローチする手法は案外易しく面白いものです。
これを活用することは、人々の幸せにも多いに貢献できるはずです。
特に九州・山口に在住の催眠・潜在意識に関心のある方々参加してみてください。(トピック・イベントなどについては基本的には自由ですが、不都合な事象がある場合には管理人の判断で勝手に削除させて戴くことを御了承ください。)