2008年、台湾で制作され、大ヒットしている「海角七号」(Cape No.7)について、語り合いましょう。
中国大陸では「媚日的」などと「批判」された「海角七号」ですが、部分的削除を経て、大陸でも公開されたそうです。
この映画は、台湾と日本との”絆”をわかりやすく優しく伝えてくれます。
60年前、敗戦により日本人が台湾を離れる帰還船の中で、日本人教師が台湾の教え子「友子」に綴った7通のラブレター。そのラブレターが60年後の今になって見つかるというエピソードに始まり、同じ「友子」という名の日本人(田中千絵)と台湾青年とのラブ・ストーリーとして展開していきます。
冒頭、日本語で流される「…棄てたのではなく、泣く泣く手放したのだ」というモノローグがとても印象的です。あなたを棄てたのではない、泣く泣く手放したのだ…これは、「友子」に対する言葉であるとともに、「台湾」に対する日本人の思いとして語られています。これほどまでに、台湾人が「親日的」であるとは…とまず驚かされます。
この映画は、コミカルなラブ・ストーリーを装いつつも、日本統治時代の歴史、中国国民党独裁時代と李登輝氏以降の台湾政治などについて、さまざまなメッセージが込められているので、語り合うべきことがたくさんあると思います。
長い間、日本公開のメドが立たなかった「海角七号」ですが、ようやく2010年春の公開される予定となりました。まずは、喜ばしいニュースです。