映画を評することを「斬る」と呼ぶ
1000の映画たちを斬り捨てなさい
その1000の中に完全なる映画がある
ほんものの映画に出会うことで人間のこころとからだを取り戻すのです"
どんよりとした雲の間から差し込む光の下で、
その啓示を受けた、3匹の獣が動き出す
獣たちは極悪非道な映画どもを次々にぶった斬っていく
正義の名のもとに次々と斬り倒していく
獣たちは無差別連続殺人に勃起し、
3つで980円のパンツを濡らし続けた
最初は斬ることに楽しんでいたが、
徐々にそれはある脅迫観念へと変化していく
<もっとデカい刺激を!>
もう後戻りはできない
立ち止まることができない
それでも、
夜な夜な立ち飲み屋で「早く人間になりてぇな」とぼやきつつ、
ぶった斬る狂気の日常を平穏へと擦り替えていくのだった
これはそんなものがたりだ