ここは沼か? それともここは、宇宙か?
北方謙三をどれだけ好きになっても飽き足らず、底なしに好きになってしまった者達が集う場(コミュニティ)。
たまらんぜ、謙三。
何が悲しくて、あんな小説を書く。
**北方謙三 Kitakata Kenzo**
1947年10月26日生まれ。さそり座。佐賀県出身。
血液型はA型。身長 174cm、体重 75kg。
1981年「弔鐘はるかなり」を集英社より出版、肉体を中心にしたハードボイルド小説の名手となる。後、歴史小説に進出。主な著書に、「残照」「眠りなき夜」「檻」「破軍の星」「三国志」「水滸伝」などがある。
趣味はドライブ、カメラ。柔道は二段の腕前。
**北方名シーン**
「忘れたくなかった」
「なにを?」
「おまえと過ごした六年間を。おまえを愛して生きた、六年という歳月を、俺の人生のなかでつまらないものにしてしまいたくはなかった」
〈中略〉
「どうしようっていうの、これから?」
「生き抜く。俺が、おまえを守る。おまえには俺がいるんだ」
「わからない。あたしには、わからない」
「俺達には、あの六年間があった。それだけ、考えていろよ」
私は目を閉じた。
部屋の中は静かで、ちょっとした身じろぎも、大きな気配になって伝わってくる。万里子の息遣い。私の心臓の鼓動。私はいま、ただ懸命に生きればいい。
秋ホテル235P より抜
2006年 6月
困ったときには