現在のドイツ軍は、ドイツ語でBundeswehr(ブンデスヴェーア)といい、1947年に創設された戦後のドイツ軍で、ドイツ連邦軍ともいわれます。
戦後のドイツ軍の顕著な特色は、かつてのナチス時代のドイツ軍のイメージを払拭しようとしたところにあります。たとえば、有名なグースステップは西ドイツ時代から廃止され、現在も使用していません(東ドイツの人民軍が行進の際にグースステップだったことは有名ですが)。
現在のドイツ軍の儀仗兵はベレー帽を着用し、伝統的なドイツ軍のイメージから見るとガラリと変わっているともいえます。
しかし、現在のドイツ軍の国章は鉄十字であり、また有名な鉄十字勲章も新たに制定され現在も使用されています。
パレードに使用される行進曲や軍歌もまた、伝統的なドイツ軍のものが現在も使用されており、また、戦死者をおくる時は、有名な「私には一人の戦友がいた」が現在も演奏されています。
先日、ドイツ連邦軍50周年を記念したパレードがベルリンの国会議事堂前で行われました。興味深かったことは、夜に、たいまつ行進の様式で行われていることです。そして使用された行進曲がナチス時代にもよく演奏されたドイツ軍のものでした。
戦後のドイツ軍は伝統色を払拭したといわれますが、伝統的な行進曲に歩調を合わせて、たいまつ行進をするドイツ軍の姿は、最近のフリッツ式ヘルメットとも合わさって、生き続けるドイツ軍の伝統が顔を見せたともいえます。
グースステップもナチスがはじめたものではなく、それ以前からのドイツ軍の伝統的なスタイルですから、いずれは復活する可能性はないとはいえません。
たいまつ行進をするドイツ連邦軍
http://ドイツ国歌とドイツ連邦軍
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国会議事堂前で「たいまつ行進」をし、国歌演奏に整列する戦後のドイツ軍。
私には一人の戦友がいた
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戦死した戦友を送る哀悼歌。ナチス時代によく演奏されたが、現在のドイツ連邦軍でも使用。
ドイツ連邦軍・首相府海軍衛兵の映像(「プロイセンの栄光」で所定の位置につきます)
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