2011年現役引退。阪神タイガース駐米スカウトに就任。
私の野球人生は、今後どうなっていくかはまだ分かりませんが、私自身、次のチャレンジへ向けて、戦う準備はできています。
今は身体の調子は非常によいです。
この間、タイガースから来季の契約をする意向がないという知らせが届きました。分かっていましたが、実際に聞くとやはり悲しかったですし、受け入れるのが難しい部分もあります。
私のタイガースでの7年間は、多くの素晴らしい経験で埋め尽くされています。特に03年、05年のセ・リーグ優勝は、最高の瞬間でした。
野球での成功もそうですが、それ以上にチームメート、フロント、マスコミ、ファンの皆さんと友達になれ、素晴らしい時間を過ごせたことが何より光栄でしたし、皆さんの存在がタイガースの選手としての私の日々を何より楽しいものにしてくれました。
今まで他のチームでプレーしないかというオファーもあったのですが、タイガースを通じて築いた皆さんに対する尊敬、友情というものを大事にしたかったし、他に行くということは出来ませんでした。本当に楽しい日々でした。
それと同時に、ケガで皆さんをがっかりさせてしまったこともあり、納得いかなかった部分も感じます。
その納得いかなかったという思いがある限り、私はもう一度マウンドに上がり、ファンの皆さんに恩返ししなければならないと思っています。そしてもう一度自分が納得いくような素晴らしいピッチャーになろうというモチベーションを持ち、日々がんばっていこうと思っています。
リハビリは順調ですし一生懸命やっています。ドクターも、フィジカルセラピストも「回復は予定より早く、来年5月にはまた投げられる」と、言っています。
今回もまた一つの『チャレンジ』であり、自分はそれが楽しみでもありますし、もう一度元気な身体になって、私を支えてくれた皆さんの尊敬を得るために頑張っていきたいと思います。
最後にファンの皆さんに念を押したいのは、私はまだ引退する気はないと言うこと。『必ず戻ってくる』ということです。
それまでの間、タイガースの活躍を心から祈ってます。そして甲子園という球場で投げる機会を与えて下さったすべての方に感謝したいと思います。
僕を支えてくれた阪神ファンの皆さん、ありがとうございました。いつも心温まるメッセージをくれたことを、本当に感謝しています。
またすぐお会いできる日を楽しみにしております。
ジェフ・ウィリアムス
(デイリースポーツより)
ー必ず帰って来るんだぞー
ジェフへの返信
ずっと友達でいてくれてありがとう。僕の“ファンへの架け橋”になってくれてありがとうー。
なぁジェフ、お前のメールを読みながら、涙が出そうになったよ。色んなことを思い出したんだよ。
試合前にいつもオレの頭を触りに来たこと。
横浜でモヒカン刈りにされたこと。
肩が痛いのに「俺がいなくなったらフジカワが大変だ」って言って投げ続けていたこと。
淡いグリーンのジャケットを残して、アメリカに帰っちまったこと。
「着古しだけど、よかったら着てくれ・・・」
形見みたいに渡すもんだから、もう戻る気はないのかと思ってた。
だから、お前のメールを読んだ時、心の底からうれしかったんだよ。
なぁジェフ
お前のことまだまだ書き続けたいんだよ。お前とまだまだバカなこと言い合ったり笑い合ったりしたいんだよ。
帰って来るんだぞジェフ。
あの日と同じ元気な姿で、必ず帰って来るんだぞ。
(デイリースポーツ 松下雄一郎記者)