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記号論コミュの記号の力

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 人間は記号を使う動物である。人間の文明はすべて、記号の力無くしてはありえない。科学・経済・政治など、これらは言語ゲーム(*1)に他ならない。以下、説明しよう。
 例えば数字は記号(言葉)であり、数学は言語だ。自然数論の公理系は古典述語論理で記述できる。数学は同一性(*2)の体系をなしている。つまり、その記述の多くに「=」が用いられる。端的に言えば、「1+1=2」など、違う形をしているが「同じ」ものだと証明するのが、数学の方法である。
 例えば貨幣は記号であり、経済は言語だ。貨幣は数に基づく記号システムだから、やはり上記の方法で構成される。すなわち、違う物を同じ(額の)商品として扱う。一時間の労働・一冊の本・ステーキ・電車賃など違うものが、「同じ」千円だというのだ。経済活動とは、この交換に基づいた、ゲームである。ただし、貨幣と商品は非対称的で、売買は「暗闇の跳躍」の危険性がある。(*3)。
 例えば投票は記号であり、政治は言語だ。異なる思想・信条・性別・年齢・出身・経歴・職業・地位・財産…の者の意見を、「同じ」一票として平等に扱うのが民主主義である。
 このような違う分野のシステムが同じ構造をしているのは偶然ではない。科学主義・資本主義・民主主義などの近代主義は、その根底に形式主義を抱えている。それは透明な形式・関係・構造による体系化の思考である(*4)。それは学問・芸術などあらゆるジャンルを横断している。

*1 「言語ゲーム」はウィトゲンシュタインが用いた概念である。
*2 同一性は等号「=」で表わされる二項述語であり、「x=y」は二項命題関数である。
*3 この貨幣の特権性の由来を明晰に分析した書物に、『貨幣論』 岩井克人 筑摩書房 が挙げられる。
*4 この形式化の諸問題を論じたものに、『内省と遡行』 柄谷行人 講談社 がある。

コメント(1)

この近代主義に於いて、一石を投じたのが、
レヴィ・ストラウスだと思います。
(ヴィトゲンシュタイン以前に)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B4%E3%82%A3%EF%BC%9D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B9

自分的な解釈では、
「今も昔もそんなに変わんねんじゃね?」
とういう安易なものですがw

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