アントニオ・サラザールコミュのポルトガル

■国名
　正式名称はポルトガル語で、República Portuguesa。公式の英語表記は、Portuguese Republic。通称、Portugal。 日本語の表記は、ポルトガル共和国。通称、ポルトガル。また、漢字による当て字で葡萄牙と表記され、葡と略される。

■歴史
　1139年／1143年 - ポルトガル王国成立（カスティリア王国の宗主下）。
　1385年 - カスティリア王国から独立。
　エンリケ航海王子（1394年−1460年）の大航海時代演出。

　1580年 - スペインに併合される。
　1640年 - スペインから独立。
　1755年 - リスボン大地震。
　1820年 - 革命で立憲君主制に移行。
　1910年 - 革命で共和政に移行。
　1926年 - クーデタ。
　1933年 - サラザールの独裁が始まる。
　1974年 - カーネーション革命。
　1986年 - ヨーロッパ共同体に加盟。

■政治
　ポルトガルは戦前からの独裁制が長く続いたが、1974年の革命以来、立憲民主体制が定着した。共和国は直接普通選挙で選出される大統領（任期5年）、議会の勢力状況を考慮して大統領が任命する首相が率いる政府、230人の議員（任期4年）からなる一院制議会及び国家最高裁判所を頂点とする司法により構成される。

■地方行政区分
　ポルトガルの地方行政制度は2004年から大幅に改革される。これまでの18の県（Distritos）は廃止され、7都市圏（GAM）、14都市共同体（仮訳、Comunidades Urbanas）、2都市間共同体（仮訳、Comunidades Intermunicipais）及び2海外自治領（アゾレスとマデイラ）に区分される。細部はまだ未決定のところがあるので、7都市圏だけを紹介する。

　リスボン都市圏　リスボンなど18市、人口2,547,665人。
　ポルト都市圏　　ポルトなど14市、人口1,509,958人。
　ミィーニョ都市圏　ブラガなど14市、人口754,830人。
　アヴィロ都市圏　アヴィロなど13市、人口460,157人。
　コインブラ都市圏　コインブラなど16市、人口430,845人。
　アルグラーヴ都市圏　ファロなど16市、人口391,819人。
　ヴィセウ都市圏　　ヴィセウなど12市、人口354,162人。
　（人口はいずれも2001年のもの。）

■地理
　イベリア半島西端に位置し、南北に長い形をしている。本土以外に、大西洋上のアゾレス諸島、マデイラ諸島も領土に含まれる。


■主要都市
　リスボン
　コインブラ
　ポルト

■経済
　1986年のヨーロッパ連合（EU）加盟以来、ポルトガル政府は金融・情報通信の分野を中心に国営企業の民営化を進め、経済構造はサービス産業型に転換しつつある。2002年1月1日からEU共通通貨ユーロが流通している。EU加盟国のなかでは比較的高い経済成長が続いているが、一人当たり国民所得は加盟国平均の70%程度に止まる。

■国民
住民はポルトガル人が大部分である。かつての植民地から来たアフリカ系移民も少数ながらいる。
　言語はインド・ヨーロッパ語族ロマンス語系のポルトガル語が公用語であり、ほとんどの地域で使われている。北東部の町ミランダ・ド・ドウロでは、ミランダ語も公的に認められている。
　宗教はローマ・カトリックが主である。

■民俗音楽
ファド（Fado）

■名産品
　ワイン（ポートワイン、マディラワイン、ヴィーニョ・ヴェルデ、ダンワイン）
　コルク

■食文化
　バカリャウ（干しだら）料理が代表的。
　お菓子の種類が豊富で、パォン・デ・ロー（カステラの元祖）、コンフェイト（金平糖の元祖）など、日本のお菓子の歴史にも大きな影響を与えている。　　　

■著名人
　フランシスコ・シャビエル
　アントニオ・サラザール
　ルイス・フィーゴ
　マニュエル・ルイ・コスタ
　ルイス・フロイス

■世界遺産
　ポルトガル国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産が12件、自然遺産が1件ある。