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漢方薬コミュの駆瘀血剤使用で迷いを生じている症例について

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皆さん、こんばんは。

 和漢折衷派の一人とされている東洋医学会専門医です。ちょっと迷った症例が来院されたので、いろいろな流派の方々の御意見も伺ってみたいと思い、トピ立てさせていただきました。

 30歳女性で芸能関係者ということもあって、かなり強力にダイエットをされている感です。正確には測っていませんが、身長157cm程度で、体重40kg弱かと思われました。

 風邪をひき易いことと、かなり頑固な便秘があり、生理の直前から2〜3日の体調不良が著明で、漢方で何とかならないかとのことでした。舌に瘀血あり、左下腹部に軽度の圧痛があり、脈は沈細、手足の冷えも認めました。

 生理前半の症状が強いことと便秘と瘀血ならば、桂枝茯苓丸が先ず浮かびますが、脈と手足の冷えから考えると、ちょっと違うのではないかという気もしました。便秘の訴えも強すぎる感と思いました。

 ダイエットによる影響から頑固な便秘と脈の状態や冷えが起こっている可能性はあるとは思いましたが、シッカリ食べてというのは、仕事に差し障りもあるようです。取りあえず加味逍遥散と麻子仁丸加大黄を出して反応を観ることにしました。

 皆さんならどのような方剤を用い、どのような生活の指導をされるのでしょうか?よろしく御教示お願いいたします。

コメント(10)

1、補中益気湯+潤腸湯
2、薬物ダイエットや食事ダイエットを止めさせる。睡眠時間の確保。軽い運動。
古方煎じ中心にやっております。
若輩者ですが、似たような症例がありましたので、なにかお役に立てればと思い書きました。

もちろんお会いしていないので、あくまでこの文面からの推測になりますので、ご了承ください。

大黄シャチュウ丸
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(飲めそうなら)
当帰建中湯加膠飴、大黄(大黄は様子をみながら)
神経症状があれば柴胡剤、川芎や茯苓あたりが含まれている処方からも考えます。

自分は基本的にまずは陰虚証から疑って処方していくようにしております。
あとは使ってみた具合で患者さんと相談しながら考えていきます。

養生についてはなかなか難しいでしょうが、症状を良くしたいのであれば、なるべく普通の生活に近づけられるように本人に自覚していただき、努力していただけるようにお話します。

自分の腕では時間がかかりそうです。
皆さん、こんばんは。

 上記の説明で判っていただけるものと思っていましたが、もう少し情報を加えます。芸能人を診療するのは、小生にとって初めてのことです。

 14歳でデビューされ、20歳前後は主役級の仕事もされていましたが、27歳くらいからは少し仕事も減っているようです。その頃、某有名スポーツ選手との関係をフライデーされていますが、現在は全く男性関係は無いようです。時代劇にも出ていたことから、週1日は乗馬もされ、基本的な体力強化の運動は毎日されている方です。

 テレビに映ることもあって、汗は極力抑えることが必要なのか、高校時代から水分の摂取も、かなり少なくて済むような体にしてこられたようです。同時にダイエットも始められて、体形を維持することに気を使って来られたようです。この話を伺っていて、流石にプロは凄いなと思いました。

 ただ30歳というのは、芸能界では「可愛い子ちゃん」だけでは壁があるようで、自分を落として、喋り等で売ることも必要なのかもしれないのですが、そこまで奮切れないようで、そこにストレスがあるのかもしれません。休日が多くなった分、週2回はゲルマニウム浴から全身エステを受けると、少し体調が良くなると話されていました。

bjjzxさん、こんばんは。初めまして。

1、補中益気湯+潤腸湯

 補中益気湯の場合、脈は沈ではあるが細ではなく、やや幅広いか、やや浮かと思ったのに、押さえたら力なく細になるような場合に著効を示す印象ですが、本症例においてはダイエットによって、それが沈細に変化していると考えられたのでしょうか?
 
2、薬物ダイエットや食事ダイエットを止めさせる。睡眠時間の確保。軽い運動。

 小生も、まず生活の改善から、そしてダイエットで修飾されている分を取り除いてから、瘀血の改善に入ったほうが良いのではないかとは考えましたが、生活がかかっていることを考えると、ちょっと難しくはないかと思いました。行うとしたら、かなり時間をかけたカウンセリングが必要かなと・・・。
とりぞうさん、こんばんは。初めまして。

> 似たような症例がありましたので、なにかお役に立てればと
> 思い書きました。

 ありがとうございます。

> 大黄シャチュウ丸

 申しわけありません。これは使用経験がありません。方剤を御教えいただければありがたいです。

> 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(飲めそうなら)

 これも有りかなとは思いましたが、腹診の状況を考えると、次の手立てかなと思っています。

> 当帰建中湯加膠飴、大黄(大黄は様子をみながら)
> 神経症状があれば柴胡剤、川芎や茯苓あたりが含まれている
> 処方からも考えます。

 これは十分に考えなければならないかなとは思っています。当帰芍薬散あるいは当帰建中湯と桂枝茯苓丸の半量を合方されるような漢方医も居られるようですが、いかがでしょうか?

> 養生についてはなかなか難しいでしょうが、症状を良くした
> いのであれば、なるべく普通の生活に近づけられるように本
> 人に自覚していただき、努力していただけるようにお話しま
> す。

 これは、なかなか難しく、ドラマの撮影のハードな状況を考えると、意外と体質は実証なのではという気もしているのですが・・・。

ジョイフル パンダさん、こんばんは。初めまして。

> 血虚おけつか肝鬱おけつか分別出来ないですね

 渋脈か沈弦脈が、ダイエットによって修飾されたものと考えられたのでしょうか?両者とも絡んでいる可能性もあるのではないかと考えています。

> 補中益気湯 逍遙散 麻子仁丸 を加減してということにな
> りそうです。

 ありがとうございます。とりあえずの方剤として、加味逍遥散を主体に考えたわけですが、とりぞうさんへの返信にも書きましたが、当帰芍薬散あるいは当帰建中湯と桂枝茯苓丸の合方については、どのように考えられますか?

> 養生は薄着には気を付けて、店屋物や弁当は極力控えて(食
> べるならば和食中心)、睡眠を十分に、リラックスできる時
> 間を必ず作る、旬の野菜や果物を積極的に、寝る前にストレ
> ッチを。

 これは、仕事柄かなり難しいようです。仕事を辞めて、自分を大切にしなさいと説得するほどの勇気が無くって・・・。
藤・霽月 さん
こんにちは。

>これは十分に考えなければならないかなとは思っています。当帰芍薬散あるいは当帰建中湯と桂枝茯苓丸の半量を合方されるような漢方医も居られるようですが、いかがでしょうか?


>これは、なかなか難しく、ドラマの撮影のハードな状況を考えると、意外と体質は実証なのではという気もしているのですが・・・。

これだけの状態で、生理もあるし、仕事もできている事を考えれば結構体質は実証かもしれませんね。

当帰建中湯と桂枝茯苓丸の合方もわかりますが、手ごたえがわかりにくくなるため、私ははじめなるべくシンプルな処方で様子をみてから状況で処方していきます。なるべく合方はせず、古い処方を尊重しています。

自分はもともとからだも弱く慎重派なので、やはり虚証の処方から時間をかけて様子をみるようにしています。
そうですね、実際の様子を見てないので、
参考にしてください。
僕は中国式なので、あわない部分もあるかも。
とりぞうさん、こんばんは。

 大変参考になるヒントをいただき、ありがとうございました。

> 当帰建中湯と桂枝茯苓丸の合方もわかりますが、手ごたえが
> わかりにくくなるため、私ははじめなるべくシンプルな処方
> で様子をみてから状況で処方していきます。なるべく合方は
> せず、古い処方を尊重しています。

 折衷派の基本の書に、「平日古方を喜び、新方を喜ばず。単方を愛し、複方を愛せず。然れども、時有ってか新、時有ってか複、各其の宜しきに適するのみ。」というのがあります。小生も、これを心がけたいと思っています。

> 自分はもともとからだも弱く慎重派なので、やはり虚証の処
> 方から時間をかけて様子をみるようにしています。

 当然だと思っています。

> 大黄シャチュウ丸

 メッセで御教えいただき、ありがとうございます。気を使わせてしまったようで、申しわけありません。金匱要略を読み直しました。

<大黄シャ蟲圓>
 五勞虚極嬴痩、腹滿、不能飲食、食傷、憂傷、飲傷、房室傷、饑傷、勞傷、經絡榮衞氣傷、内有乾血、肌膚甲錯、兩目黯黒、緩中補虚

 最初に、「シッカリ食べて、飲んでというところから始めないと。」という話をしましたら、「小さな弁当なら完食できるのですが、水分はコップ3分の2以上飲むと吐いてしまう。」と訴えられました。

 瘀血が強いと、口渇があるのに、水が飲めないという方は、よく居られるので、それかなと考えてしまいましたが、勞虚が酷いということ考えなければならないのかもしれませんね。ただ、この方は房室傷と肌膚甲錯はありません。

 皮膚は、エステをされているから、それによる修飾もあるかもしれませんが、透き通るほどの白で艶もある状態です。それより何より、鳥類やホルモンは食べられない、ゲテ物は見るのも嫌という偏食もありますので、この方剤は飲んでいただけないでしょうね。

 金匱要略の中医研究院編の解説書には、脾胃を補うのを基本とするが、瘀血がある場合は、これを攻めるを主とすべきと書いてありました。加味逍遥散で上手く行かなかったら、当帰建中湯を次に考えてみます。

bjjzx さん、こんばんは。

 勤務医時代は、中国と交流のある病院に居ました。脈診と舌診の細かいところは、中国から来られた医師に教えてもらいました。また折衷派は、ここ数年は中韓との漢方交流会も行っております。

 折衷の折衷たる所以は、中医と古方と後世の「良いと所取り」をしているということだと思っています。考え方は、他流派より柔軟と思っています。ただ、それらのどれを優先させるかで、混乱し易いという欠点はあります。

 中医の方々の、ほとんど脈診と舌診だけで、著効方剤を示されるのは凄いと思っています。今回も、補中益気湯に澤瀉と茯苓、猪苓、朮を加方したものを用いたほうが良くはないかとも考えていました。ありがとうございました。
藤・霽月 さん
こんにちは。
ご丁寧なメッセありがとうございました。

口渇があるのに、水が飲めないという方

建中湯系が怪しそうですが、藤・霽月 さんが書かれていたように、茯苓、朮、沢瀉あたりの薬味も必要そうですね。
例えば「胃反」である茯苓沢瀉湯あたりの薬味です。

いろいろ勉強になりました。ありがとうございました。

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