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農業機械・農作業のコミュコミュの「食・農・環境を活かした地域づくり」シンポジウム報告

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(昨日の日記の転載です。)


 岐阜県垂井町で今日、こんなテーマのシンポジウムがあり、参加してきました。
 基調講演には、「”〜らしさ”を活かした地域づくり」と題して、農民作家(ご本人は百姓作家と自称)山下惣一さんでした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%8B%E6%83%A3%E4%B8%80
http://www.shindofuji.com/tv-books/tv-book_001.html

 彼とは友人を通じて20年ぐらいの付き合いがあり、今日も覚えていてくれて、近況を話し合いました。

 講演では、百姓の条件
      農と農業の違い
      環境は農があってこその環境
      先輩 所秀雄さんとのつながり
 などをテーマに1時間、分かりやすく語ってくれ、参加者には好評だったようです。
 
 日本に限らず世界中どこでも、環境と一口に言うけれども、その維持管理には、百姓や農民などの、いわば銭にならないボランティア行動が殆どその役目を担っています。農地の周辺(畦や農道、公道の法面の草刈、用排水路の溝ざらえなど)の維持管理は、百姓や農民以外の人は、ノータッチです。しかし大きな顔をして毎日毎朝、散歩で通ります。
 綺麗な空気、肌をなでる美味しい風、綺麗な緑に溢れた景色、さらさらと流れるきれいな小川の水、大きな川では鮎やサツキマス、ハヤやウグイ、渓流に入ればアマゴや岩魚などの渓流魚たち、目に入るトンボや蛍、チョウチョなど、耳に聞こえる綺麗な虫の声、咲き乱れる草花、木々の深い緑や豊富な山菜、豊かに流れる綺麗な水。
 こんな自然が享受出来るには、それを維持管理している人が居ればこその景観です。
 そしてこれらの作業は、直接の売り上げに結びつかないいわば、奉仕活動であることを分かっている人は、どれぐらいいらっしゃるでしょうか?
 道路は公道だから散歩して何が悪い・・・などという人がありますが、農道は農業者が作業するために、共同で減歩して自分たちで作った道です。いわば農家の屋敷に無断ではいるのと同じことです。
 犬の散歩を兼ねて朝夕、景色を眺め、美味しい空気を堪能できるのも、こんな下積みの作業があればこそなのです。
 山登りでも同じことが言えます。
 
 農家や山村の人の作業は、90%は売り上げに結びつかないこんな作業の毎日なのです。

 食の安全や安定供給はこんな認められない努力の積み重ねで、成されている事を忘れてはなりません。

 市場原理で安ければいい・・・などと、短絡的な考えで輸入に頼ってきましたが、そんな現在、どんどん農業から離脱する人が増え続けています。
 とてもやってゆけないからです。


 そんな講演のあとは、昨年4月に亡くなられた垂井町の所秀雄さんの一周忌をかねたいわば、追悼のシンポジウムがありました。
http://mytown.asahi.com/gifu/news.php?k_id=22000000806170001

 終戦直後の農地解放は、彼の手腕による所が大きい一大改革でした。

 戦前前後を通じて、日本の農林水産行政に果たした彼の業績は、偉大なものですし、彼の将来を見据えた的確な判断は、すでに現場を退いた官僚や閣僚経験者、現在のそれら関係の人々に、今なお考え方や思想は受け継がれています。しかし、近年の農林行政は、財界や経済界に押されて、本当の意味で、日本のためになっていません。
 それが今、世界を揺るがしている穀物価格の高騰などで、日本の食糧が危なくなっています。
 自給率が40%を切るようでは、国民の食の安定供給は”絵に描いたもち”と言っても過言ではないでしょう。

 食料を外国に頼る国は、真の意味で自立国家といえるでしょうか?

 地球の裏側から、高価な燃料を焚いて運んでくる膨大な量(数1000万トン)には、環境を汚染する膨大な量の二酸化炭素が発生します。
 その燃料も暴騰していますし、埋蔵量にも限りがあるのです。


 こんなことはいまさら私がくどくど言わなくても、お分かりのことです。
 そんなことを彼 所さんは訴え続けてきました。

 もうここらで政策や経済手法を考え直すときが来ているのです。


 こんなご意見が集積された格好のシンポジウムでした。

 シンポジウムに参加されたパネリストには、講師の山下さんのほかに

 もと環境庁長官         北川 石松さん
 日本消費者連盟代表委員    富山 洋子さん
 食・農・環境研究普及センター 谷山 重孝さん
 日本野鳥の会元常務理事    沢島 武徳さん
 農業生産法人代表理事     渡邉 寛司さん
 岩手地区住民          渡邉 真帆さん

 司会は「泉京・垂井」副代表  神田 浩史さん

 最後の閉会には所さんの奥様 所 やなぎさんがお礼の言葉を述べられました。

 日本や世界の、これからの進むべく方向を暗示したシンポジウムでしたので、拙い要約ながら記しました。

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