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麻布ゴルフ倶楽部コミュの「型」よりも「感覚」

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ジュニアレッスンで多くの成果を上げている新井プロが提唱するのは、「型」よりも「感覚」を重視する練習法。
その著書『今の技術で100を切る!ゴルフのきほん』などでも披露したように、従来の常識の逆を行く独自の発想には「あっ」と驚かされるものがあります。

◇   ◇   ◇

レッスンに来る生徒さんの多くが「グリップはVの字が右肩を指すんですよね」などと言う。入門書や専門誌などを見て学んだのだろうが、最初からスイングに対して固定観念を持っているのだ。

確かにこれまでのレッスンやスイング理論によれば、ゴルフの基本はまずグリップ、アドレス、テークバックなどの「型」から始まる。だから全ての「型」を忠実に再現すれば、それでナイスショットが生まれると考えてしまう。

私も以前はそう思っていた。しかし、USPGAツアーで活躍中のカルロス・フランコ選手(パラグアイ)のキャディーをやってから考えが変わった。彼は全然練習しないのだ。でも試合ではすばらしい球を打つ。

オフシーズンに彼の家を訪れたら、トレーニングなんてしていなかった。彼が言うには「魚がかかったときに引く感覚。これがゴルフスイングに生きる感覚なんだ」とのこと。実際によく釣りに出かけていた。

そこで私は「ゴルフにも何かコツがあるはずだ」と考えてみた。そして見つけた答えが二つ。一つ目は「振り子運動で振ったときのクラブそのものが持つ特性を妨げないスイングの感覚」が大切だということ。二つ目は「方向感覚」だ。

いずれも「感覚」というわけだが、実はこれこそが本当のゴルフスイングの基本なのだと気がついたのだ。

この「感覚」を体得するにはどうしたらよいのだろうか。最初にやらねばならないことは、これまでの「まず『型』ありき」の思考をいったんリセットすることだ。

◇   ◇   ◇

初心者やアマチュアのミスショットを見ていると、その原因は不必要な「力み(りきみ)」にあることが分かる。

「力み」があると、クラブの特性を活かす円運動が描けない。クラブはヘッドが重い構造になっているから、円運動で振ればシャフトがしなり、そのしなりが戻ることによって飛ぶようにできている。だから、スイングは、いかにして単純な振り子運動ができるかにかかっている。体の中心だけをしっかりと保持する意識があればよいのだ。

私のレッスンでは、力を抜いてクラブを振ることを徹底して覚えてもらっている。ボールを打つと力が入ってしまうので、代わりにゴムのティーを打ってもらうこともある。

力を抜いていても、遠心力に負けない力は自然と入るので心配は無用だ。クラブシャフトが「しなって、戻る」という感覚を覚えないうちは、打つ練習を何回繰り返しても安定したスイングは出来上がらない。

練習場では、どこに、どのような打球が飛んだかは気にせずに、「しなって、戻る」という「感覚」を身に付けることに集中すべきだと思う。

◇   ◇   ◇

クラブ本来の機能を発揮するため、スイングの「感覚」を覚えることが大切だとお話しした。もう1つ大切なのが「方向感覚」だ。

多くのゴルファーが、目標に対して平行に立っているという「感覚」を理解していない。よく目にする間違ったアドレスは、ボールに対してクラブフェースを合わせて置く方法だ。アイアンの場合、ライ角(地面にクラブの底を付けたときにフェースと地面の間にできる角度)がついていおり、アドレスした場合、斜め上からボールとフェースを見ている。ライ角にだまされて錯覚が生じていることに気づかず、方向を誤らせる。

これが、多くのアマチュアがスイングする以前に陥ってしまっているミスだ。では自然なグリップとは? 剣道のように、両手を前に出したときにフェースが自分の体に対して垂直であれば良い。アドレスしたときにボールに対して垂直に見えるかどうかに気をとられる必要はない。

アドレスはボールの後ろから目標を結んだ線を想定し、その線に対して顔を起こして(ボールを見ないで)平行に立つ。そして顔をあげたままクラブヘッドがボールに届くところまで腰を落とす。これだ完成だ。

注意したいのは、一度アドレスを作った後に、顔を下に向けてボールを凝視しないこと。無意識にクラブフェースに合わせて体の向きがズレてしまうだけでなく、上体や手に余計な力が入ってしまう。ボールは凝視せずとも、視界に映っている程度で十分に打てる。

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上の通りにアドレスしても、「目標よりも右や左を向いているのではないか」と違和感を持つ向きも多いと思う。そして、そのままスイングすると、ボールがやはり自分が思っている真っ直ぐより右や左に出ていると感じることだろう。

しかし、もしボールがきちんとターゲットに落ちたならば、それが真っ直ぐということなのだ。実は、今までの自分が「真っ直ぐ」と思っていた感覚が間違っていたのだ。

この感覚のズレを修正しなければ、コースで目標にボールを落とせない。ゴルフのプレーヤーは飛ばし先の目標に正対しないで立つので、日常の物の見方とは異なっている。ここがゴルフの難しい点だといえる。

この感覚を修正する練習法を一つだけ紹介してみよう。それは、スイングする時と同様に目標に対して平行に立ち、クラブを使わずに手でゴルフボールを転がしてみることだ。これによって、まず自然な動作で「真っ直ぐ」の感覚を養うことができるはずだ。

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通常のレッスン書や専門誌の場合は、まず「型」から入る。例えばアドレスでは「足の拇指丘(親指の付け根)に体重をかける」と説明がなされる。しかし、実はそれでは体重が前にかかり過ぎてしまい、後ろから体を押されたらよろけてしまうことだろう。

最も安定した状態は、普通に立っている状態にほかならない。そのとき、体重は足の裏全体にかかっているはず。だから、まずは普通の状態で立ってみてから、そのままクラブがボールに届くようにひざを曲げればよいだけなのだ。

ここで分かるのは、これまでの「常識」に従うとスイングが複雑になり、それによって「不自然な動き」を強いられてしまうということだ。

スコアが伸び悩んでいる人は、これまでのあなたの常識だった「型」を捨てて、どうすれば「自然な動き」ができるかを考えてみてはどうだろう。きっと今までより「楽なゴルフ」ができるはず。その方がスコアもアップし、長続きするに違いない。


著者紹介
新井真一(あらい・しんいち)
ゴルフインストラクター

略歴
1963年東京都生まれ。USPGAツアーで活躍しているカルロス・フランコ選手のキャディーなど幅広い経験を持つ。著書は「今の技術で100を切る!ゴルフのきほん」や「練習場で確実にうまくなる!ゴルフのきほん」など。


日経新聞より


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