ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

九条の会@mixiコミュの「市民主義の成立-一つの対話-」久野収

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「市民主義の成立-一つの対話-」久野収

『思想の科学』緊急特集 市民としての抵抗 中央公論社・1960/7・NO.19・p9-16所収の上記対話文。

「市民」とは何か?

「まず職業と生活との分離が必要だ。どこからどこまでが自分の職業で、どこからどこまでが自分の生活かが分離していない生き方からは、身分的人間が生まれても、市民的人間は生まれてこない」

「市民意識の第一歩は、"職業人"としての自覚を持てと言う事になるわけか。すると職業によって生きよといいながら、失業者を大量に生みだす社会、職業と生活を分離しようにもできないような人々をふくむ社会は、非市民を大量にかかえこんだ市民社会ということになるわけか。」

「・・・いまは職業の第二の特質にうつろう。その特質とは、職業組織は本来国家権力とは無関係だと言う事だ。」

市民の、職域と地域との分離。

「きめ手はむしろ、さっききみがいったとおり、地域における市民の向背にかかっている。岸内閣から正統性をとりあげ、逆に反対運動に正統性をあたえるかぎは、かかって地域における市民の向背にある。岸内閣がいなおりをつづけられなくなるのは、自民党の代議士たちがつぎの選挙で国会から消えさる危険を身にしみて感じる時だ。」

「市民は職域の中で契約や競争を実感をもってまなぶと同時に、地域の中で代表さすとは何をさすことか、ヒメンするとは何をすることかを実感をもってまなばなければならない。その場所でだれが主権者なのかという実地演習がおこなわれる。こうして、あらゆる政党政派の代議士にこちらからヒモをつけなければ、むこうから、上から、横からヒモをつけるだろう。」

「しかし市民の生活地域は、あくまでも生活地域であって、政治地域ではない。多くのエネルギーを政治活動にさくことは無理というものだろう。そこにはどうしても工夫がいるのではないか。専門家の組織ではなく、パートタイマーの組織のようなものが考えられないか」

「政党、生産点、職域、街頭の諸活動に、地域における主権者組織がくわわった時、さらにこれらの拠点が相互にエネルギーを補充しあう時、われわれはいかなる反民主勢力とも対決しうる力を持つことになる。そこへむかってすこしずつでもあゆみだすことが大切だろう。」

昨日、手許に届いた雑誌です。54年前に書かれた論文ですが、少しでもお役に立てばと思い、抜粋と言う形で、引用させて頂きました。奇しくも、当時は安保条約強行採決に反対して、多くの市民が国会周辺にデモをしていましたし、時の首相は、現在の安倍首相の祖父・岸信介でした。1960/5/29付けで、思想の科学研究会は声明を出しています。雑誌の巻頭に、声明理由と共に掲載されています。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

九条の会@mixi 更新情報

九条の会@mixiのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング