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日中交流会PROJECT 21STコミュの文化部企画 文化セミナー第2弾 のご案内

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講座名:社会思想史概説―歴史としての社会主義―」

 皆さんこんにちは!文化部代表の大庭 乱です。昨年から一年間「講座 日本近現代史概説―十五年戦争はなぜ始まったのか?―」をお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか?日中交流会社会人大学院では毎年違ったテーマで文化セミナーを企画しています。今後も様々なテーマで開講しますのでご期待ください。

 さて、2007年度文化セミナー第2弾として「社会思想史」を取り上げてみたいと思います。前回は日本近現代史にスポットを当てて、近代日本が歩んだ道をたどってみましたが、今回はより根本的な問題「歴史はどのように作られるのか」「人間社会はどのように発展してきたのか」といったやや哲学的な命題にチャレンジしてみたいと思います。

 20世紀、人類社会は一つの壮大な実験を試みました。それは「社会主義、あるいは共産主義社会実現」という実験です。大庭自身の生まれた時代にはまだ社会主義を信奉し思想と行動原理とする国家と人々が世界の約半数を占めていました。しかし20年ほど前、ベルリンの壁崩壊という衝撃的な事件をきっかけに東欧に自由化の嵐が吹き荒れ、誰もが予測しなかったソビエト連邦崩壊が現実のものとなりました。かつて若者のバイブルとして崇められたマルクス・エンゲルス・レーニンの著作はたちまち権威を失い、今や大学ですらあらためて読み直そうとする学生は皆無となりました。

 アカデミズム・ジャーナリズムの双方で「マルクス主義は死んだ!社会主義は幻影に過ぎなかった!」と騒がれ、「資本主義・市場経済が共産主義に勝利をおさめた」と凱歌が上がりました。
 しかし、本当に資本主義は勝利した、のでしょうか?かつて社会主義が目指した貧富の差のない平等な、働く者が主人公となる社会は夢のまた夢にすぎないのでしょうか?
 21世紀、人類社会はかつてない危機に直面しています。経済のグローバル化が進行し、南北の格差はさらに広がり、日本を始め先進国の内部でも格差社会が進行しつつあります。
我々の身辺でもワーキングプアと呼ばれる資本家の搾取に苦しめられる低賃金労働者の問題、働くこと自体に意義を見出せないニートの出現、経済効率の名のもとに子どもを産み育てるという基本的人権をも否定される女性労働者、市場万能主義によって歪められる教育現場、採算重視の社会福祉など、コントロールを失った資本主義・市場経済のもたらす問題と矛盾がますます明らかになりつつあります。

 こんな時にこそ必要なのは歴史と古典を振り返ること、です。これら様々な社会問題は産業革命と資本主義発展の歴史に常につきまとってきた問題であり、かつてマルクスを始め、様々な思想家たちが考え、レーニンら革命家たちが解決にとりくんできた古くて新しい問題なのです。混迷をきわめる今日こそ、古典に学ぶことが必要なのです!
 さあ、人類社会発展の歴史をごいっしょに探求してみましょう!

講義要項

科目名「社会思想史概説―歴史としての社会主義―」
担当講師 大庭 乱
講師略歴 1977年長野県生まれ
     愛知大学文学部史学科日本史専修卒 中学・高校地歴公民教員免許取得。
     同大学院修士課程(日本文化専攻)中退。
     現在、名古屋近郊にて会社勤務。  
     専門 日本近現代史・日本政治思想史。特技 中国語  趣味 水泳

講義の目的
 社会思想史上、人類社会全体に多大にわたる影響を及ぼしたマルクスおよびエンゲルスの思想を中心に、社会主義あるいは共産主義思想の誕生背景と発展、歴史的経過、結末、現代社会への影響を考えることを主題目的とする。
 日本における戦後教育は特に歴史分野においていわゆる唯物史観・マルクス主義的世界観の影響を大きく受けていることは周知の事実であるが、マルクス主義そのものの体系だった教育と学習は少なくとも公共教育では実施されなかった。一時期文系大学にてマルクス主義的人文・社会科学が隆盛を極めた時代もあったが、一過性であり、今日はほとんど衰退している。結果、1970年以降に教育を受けた世代はマルクスを含め社会科学全般の基本的知識が欠落している。「社会主義の歴史」についての無知は現在も続く社会主義国家への理解を不十分なものとし、また資本主義を前面肯定する視野狭窄的な発想を生み出す原因となっている。本講では前半でマルクス主義及び史的唯物論の基礎を習得し、後半にて、その原理実践を試みた社会主義国家の歴史をとりあげる。

テキスト 
 基本テキスト 和田春樹『歴史としての社会主義』岩波新書 1992
 →基本的な流れは本書に準拠するものとする。やや専門的であるが必ず読了されたい。
 サブテキスト? 鷲田小彌太『平成教養講座 講義・マルクスとマルクス主義』
三一書房 1997
→マルクスの思想を比較的わかりやすく紹介。入門書としては一読の価値あり。
 ただし問題の掘り下げが浅く、哲学者によるためか歴史的考察が不十分。
サブテキスト? 関 幸夫『史的唯物論とはなにか』新日本新書 1986
→日本共産党顧問による入門書。共産党の公式的見解。
共産主義者の世界観・価値観を知る上では好著。

教材用テキスト
エンゲルス著/大内兵衛訳『空想より科学へ―社会主義の発展―』岩波文庫 1966
マルクス・エンゲルス著/大内兵衛・向坂逸郎訳『共産党宣言』岩波文庫 1971
→一般教養としても必要な古典中の古典。講義にて講読する。

講義計画
前期(2007年4月〜9月)
第1講 ガイダンス
 社会主義を歴史として振り返ることの重要性、今日の社会との接点を考える。講義内容の紹介及び使用テキスト・文献の説明。

第2講 マルクス主義入門?空想的社会主義から科学的社会主義へ
 社会主義思想はなぜ生まれたのか?マルクス以前の思想家はどう考え、マルクス自身はどう考えたか?
<人物列伝>?カール=マルクス―偉大な思想家か、ペテン師か?―

第3講 マルクス主義入門?史的唯物論とは何か?
 マルクスは歴史の発展法則をどう導き出したのか?社会はどのように進歩する?
イデオロギーと歴史の関係。
<人物列伝>?フリードリッヒ=エンゲルス―持つべきものはよき友だち―

第4講 古典を読んでみよう?エンゲルス『空想から科学へ―社会主義の発展―』
 19世紀の「空想的社会主義」をエンゲルスはどう描いているか?
 資本主義発達のうち、なぜ社会主義は「必然的に到来する」といえるのか?
<人物列伝>?レーニン―職業的革命家の元祖―

第5講 古典を読んでみよう?マルクス・エンゲルス『共産党宣言』
 階級闘争とは何か?プロレタリアートの歴史的役割とは何か?
 壮大なる実験はどのようにして開始されたのか?
<人物列伝>?スターリン―歴史は彼を選んだ―

第6講 前期のまとめ
(前期試験実施)

後期(2007年10月〜2008年3月)
第7講 ロシア革命とソビエト連邦
 ロシア革命はなぜ起こったのか?レーニンの目指した理想と現実。マルクス・レーニン主義の誕生からスターリニズムへの変質。
<人物列伝>?レフ=トロツキー―裏切られた「革命」―

第8講 毛沢東と中国共産党
 マルクス主義はどのように中国に受容され、毛沢東によってどのように換骨奪胎されたのか?中国共産党の歴史と現在。
<人物列伝>?毛沢東―赤い皇帝の生涯―

第9講 ホーチミンとヴェトナム戦争
 社会主義革命と民族独立運動が並行して進んだヴェトナム。資本主義世界の覇者・アメリカはなぜ敗れたか?
<人物列伝>?ホーチミン―民族独立運動の巨星―

第10講 金日成と北朝鮮
 民族分断はなぜ発生したのか?個人崇拝と儒教的身分秩序の存在する北朝鮮は共産主義国家といえるのか?チュチェ思想(主体思想)とは何か?
<人物列伝>?金日成―抗日パルチザン伝説の虚実―

第11講 カンボジアの悲劇
 ポルポト率いるクメール・ルージュ(赤いクメール)はなぜ同胞を大虐殺したのか?カンボジアに出現した「農本主義的共産社会」はどのようなものだったのか?
<人物列伝>?ポル・ポト―温厚な独裁者―

第12講 そして日本
 なぜ、日本における共産革命運動は挫折したのか?階級闘争史観から天皇制を考える。
<人物列伝>?宮本顕治―最後の職業的革命家―

(後期試験実施)

講義形式
 前年の形式をそのまま踏襲する。通年、毎月1回開講。1コマ120分。
<トピックス>の代わりに<人物列伝>として社会主義の歴史に名を残した人物の生涯・思想・エピソードを紹介する。

試験形式
 前年を踏襲し、前期・後期各一回ずつ筆記試験(短答・論述)を実施し、レポート書いてもらう。特殊な専門用語が多いのでこまめに辞書を引くなど、心がけていただきたい。

参考文献
 基本テキスト・サブテキスト・教材テキストは必ず眼を通すこと。でないと講義内容の理解は困難なものとなる。
 社会主義・共産主義に関する文献は極めて多いので、講義ごとに毎回随時紹介する。

*注)当会は、特定の政治・宗教思想はもっておりません。また特定の政治運動・宗教活動は一切行っておりません。

只今、受講生募集中です。
大学院よりも費用面で安くまた楽しく学べます。
お申し込みは、masaまでご連絡ください。

コメント(10)

第1講 ガイダンス

日時:4/29(日)13:00-15:00
場所:交流会レクチャールーム
参加費:500円

です。宜しくお願いします。
日時もだいぶ迫りましたが、お勉強させていただいて宜しいですか?
kiroroさん
大歓迎です。是非お願いします。
今回はガイダンスですので、なかば新シリーズのCMです。
お誘いあわせの上、お気軽に御受講下さい〜
交流会レクチャールームとは


クロスカルチャーランゲージスクール
中区丸の内3−9−14、シティハイツ松葉503号


ですか?
kiroroさん

そうです。宜しくお願いします(^^)
申し訳ありません。
葬式ができてしまいました。4/29は欠席させていただきます。
2回目からの参加でも宜しいでしょうか?
次回は5月27日日曜日を予定しています。
一回目はガイダンスのみ、本題は二回目からですのでよろしかったらどうぞ。
kiroroさん
了解しました。2回目からのご参加をお待ちしております。
おかげさまで無事第2弾スタートしました。

今回は10代の受講生を迎え、心機一転といったよい出発になったと思います。

自分なりにもかなり冒険的な試みですが、全力投球で行きます!

新ルールとして授業でも説明したように、小レポートを毎回プリントアウトし、授業の冒頭で発表します。受講者のコメントを講義に取り入れることで双方向性の学習にする、モチベーションを高めるといった効果が期待できると思いますので。
受講者・講師双方にとってひとつの大きなステップとなることを祈っています。

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