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月刊23曜日コミュの 映画:The Number 23

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マイミク マルシャスさんから教えてもらいました。

http://www.number23movie.com/


うむむむ
みてみたい。

コメント(1)



諸事情でカットした解説原稿、ふとみつけたのでオクラだし。



文化的背景:アメリカンパラノイア最後の封印「23」


23という数字を巡る謎は、70年代のアメリカ西海岸を席巻したポストヒッピー文化において、一種の知的ゲームとして提示された。

デビッド・クローネンバーグによって映画化された「裸のランチ」の著者として知られるカルト作家、ウィリアム・S・バロウズの作品において、繰り返し現れる不吉な啓示の数字23は、サイケデリック革命とシンクロしたアナーキーなメタ宗教運動「ディスコーディアニズム」、そしてロバート・アントン・ウィルスンとロバート・シェイによるカルトSF小説「イルミナティ三部作」において「混沌と虚無を象徴する神秘数」として祀りあげられ、当時のサイケデリックヘッズ、後にハッカーと呼ばれるアングラテクノクラート達、そして時代の熱気を呼吸するヒッピー、イッピー、アナキスト、トリックスターたちの「キーナンバー」となったのである。


量子力学やカオス数学の新発見に沸き立ち、古典ニュートン物理学に基づいた世界認識が扇動的に揺さぶられ、また一方でアップル・コンピュータ、マイクロソフトが設立されパーソナルコンピュータ時代の到来が宣言された70年代中期に、混沌と陰謀と極彩色の幻覚に彩られた「イルミナティ三部作」は一躍時代のアンセムとなり、ヒッピーからハッカーへ、そしてサイバーパンクへと接続する文化潮流の通奏低音となった。同小説中に登場する「23skido」「FNORD」などの造語は、後のハッカー文化にスラングとして取り込まれるなど、その影響は広範囲に及んだ。


60年代から継続されたサイケデリック神秘主義、量子飛躍とカオスに彩られた科学史上のパラダイムシフト、パーソナルコンピューティングとハッカーの新興文化が渾然一体とり、その知的地下水脈の影響下に80年代サイバーパンクSF、ハウスミュージック/レイブカルチャーを生み落とした。またその力流は、メディアを介して勢力拡大を続けていたキリスト教原理主義・メガチャーチの動向と新保守主義(ネオ・コンサバティブ)に対する痛烈な対抗文化としての存在感を次第に強め、ウォーターゲート事件以降、郊外の巨大ショッピングモールと大資本管理のMTV、TV宣教師の原理主義的な終末論に自閉していくアメリカの精神的危機を映画、文学、音楽の様々な領域から警戒の声をあげる対抗文化潮流総体のシンボルとして「23」という数字にエンコードされたのである。


ネットワークを駆け巡るスラング、暗号、呪文としての「23」は、冷戦構造から911同時多発テロに至るアメリカ文化風景の裏表両面に、不気味な「穴」を貫通する。ハイテクメディアがもたらす個人の解放といったポジティブなビジョンという一面と、軍産複合体が主導する継続的な戦争政策、原理主義的終末論の周辺に生成される幾多の陰謀論、それら不穏な一面を貫通する、アンビバレンツな二つの開口部には、アメリカの文化精神構造の危うく支えるテンションが漲っている。世界を席巻するポップカルチャー、世界の警察を自認するグローバルパワーと、心理カウンセリングへの依存、慢性的なパラノイアへの不安、その明暗両面を無言のうちに指し示す不気味な数字、それが「23」である。

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