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市民ジャーナルコミュの自然に謙虚さを!

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 今年の稲作は、前半低温長雨で日照不足という冷害の様相で推移した。
ようやく8月になり高温と好天気に恵まれ、やや回復してきたように思われる。
岩手の場合、6月7月の天気は、稲穂を作る時期で、その穂数が多いか少ないか?
また8月9月の天気は、出来た稲穂に十分にタンパク質が溜まるかどうか?に影響を与える。
そして、いつも7月後半に低温がやってくるが、この低温は、出来た幼穂に影響を与え、受粉できない稲穂を形成する。(“はくふ”と呼ばれる)
 岩手の稲作は、7月後半の低温をいかに避けるか?そして8月9月の稲穂の充実期の温度を確保するために、いかに出穂をお盆の前後に持ってくるか?が重要な稲作技術だった。
 そう言う意味で今年、県北部は7月後半の低温でやや“はくふ”が見られるが、これから8月後半、9月の天気で持ち直すと推測する。
ただ9月の台風で、稲穂が充実し首をかしげた状態で強風や水害で倒伏するとまた、穂発芽と言い、品質の悪い米が出来る可能性もあるが…。

15年ほど前であろうか?小生が農業の世界に入ったときに、岩手県北部は気象条件が悪く銘柄米が作れなくて、ほとんど政府米のお米ばかり作っていた。
当時、県南部の銘柄米(ささきにしき・あきたこまち)は高い値段で取引され、県北部は、政府米(いわて21・たかねみのり)を多収量で、収入を確保していた。県北部でも農家は、自家飯米ということで銘柄米と作っていたが…。
また当時は、早生(わせ)・中生(なかて)・晩生(おくて)と、3種類の品種と作って冷害に備えた物であった。
農家も、前年度米を自家飯米として保管し、8月になりようやく今年度の収穫の見込みが立ったときに、新米を食べた習慣をもっていた農家がある。

ところが平成5年の大冷害の時に、あちこちから
「生まれて初めて、米を買って食べた」という農家の言葉が聞こえた。
当時は、様々な問題もあったタイ米の輸入や、政府備蓄米の放出で切り抜け、翌年度の豊作で、冷害の米不足も過去の記憶と消えてしまった。
しかし、その時の検証をすると、ほとんど農家は銘柄米の1種類の生産に走っていた。つまり銘柄米が冷害に遭うと、全滅という状況にあった。
翌年また冷害にあえば、もう食べるものが無いという状況に遭遇しただろう。
(冷害は2〜3年続く、というのが定説である)

もう一度、多様な品種を栽培し、冷害に備えるという謙虚さが必要ではないかと思う。お金は食べることが出来ない。単なる交換するための道具である。
農家自身が、自然に謙虚に向き合うと言う以前の稲作を見直すことは、市民に食べ物に対して謙虚な姿勢をもたらす事になるのではないかと思う。

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