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SFシネクラシックスコミュの『Godmonster of Indian Flats』(1973年)

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 『Godmonster of Indian Flats』(1973年)

 羊の怪物が人々を襲うという内容でどーしよーもなくくだらねー映画の名が高い本作。本当にそんなに酷いのかなと思って輸入DVD取り寄せて見てみたら、やっぱり酷かった。私はDVDで見たからいいですけど、こんなの映画館で見せられたらもぎりのオネーさん人質に取って立てこもりますよ、絶対。

警告、警告、このDVDのリージョンは1です。したがって日本国内のDVDプレーヤーでは再生できません。警告、警告。

冒頭から登場する羊飼いの青年エディ、彼は羊を売ったお金でさっそくリノのカジノに出撃です。スロットマシーンに一ドル銀貨を入れてがちゃがちゃやると、はいいきなり大当たり。彼はあっという間に600ドル儲けたのであります。ほくほく顔のエディは酒場で居合わせた男と女達に祝福され「ほらほら、おごりだ、がんがん飲め」すっかりべろべろ。さらに男はエディを「シルバーデールの酒場へ行こう。バンジョーの生演奏なんかあって凄く楽しいぞ」この誘いに乗って男のオープンカーに女達と乗り込むエディであります。

 車はビュンビュン走ってその酒場へ。もういい加減に酔っ払っているエディ。ふらふらしながら「酒ら、酒ら、酒を持ってくるのら」と、傍らにいた酒場の女がひゅっと彼のポケットに手を突っ込んでお札を盗んじゃった。エディははっとなって「こ、このアマ、俺のか、金を返すのら」ところが酒場にいた人間全員が「おうおうおう、あんちゃん、おらっちの町の女にケチつけようてぇのか」ぐるりと取り囲まれ「かまわねえ、袋叩きにして放り出してしまえ」ぼこ、がす、ばき、どて、ぽき、ぐしゃ。散々殴られた挙句酒場の外へ放り出されてしまうエディ。

 酷い町ですが捨てる神あれば拾う神あり。たまたま車で通りがかったリノ大学の教授クレメンス。彼はエディに同情して車で送ってくれることになります。もっともこの辺の事情は語られず酒場から放り出されたらすぐにクレメンスの車に乗っているという非常に初心者にも分かりやすい親切な描写となっております(笑)。自分の牧場まで送って貰ったエディ、何を考えたのか羊舎の方へ。羊を一匹抱いて干草の中に寝転ぶのでした。まさか、これは羊を相手に・・・と心配させられたのですが(笑)幸いそんなことはなく、単なる抱きマクラ代わりのようであります。

 と、この時エディの眼前で奇怪な出来事が。赤い光がぴかぴか、ワイヤーで吊られた羊の骨らしきものがぐーるぐる、他の羊達がわーっと騒いでまた画面がぴかぴか。えー、一体全体これはどうなっているんでしょう(笑)。

 翌日、牧場にクレメンスとその助手であるマリポーサ(カレン・インジェンソーン)がやってきます。クレメンスは昨日酷い目にあったエディを心配して様子を見に来てくれたのです。二人はエディを探して羊舎へ。すると干草の中からエディがばっと飛び出してきた!「わあ」そしてその傍らにはなんだかぐちゃぐちゃの赤黒い塊が。これはどうやら羊の胎児らしい。これを見たクレメンスは異様に興奮し、「よし、これを研究所に持ち帰って育ててみよう。必ず研究の役に立つぞ」

 ここで新たな登場人物シルバーデールの町長であるチャールス・シルバーデール(スチュワート・ランカスター)とその右腕とでも呼ぶべき部下フィリップ・マドローブ(スティーブン・ケント・ブローニー)であります。このチャールスはこの町を一種の歴史モニュメントにしようと思っています。古き良きアメリカの生活をこの町で保存しようというのであります。

 さて、車で例の胎児を運んでいるクレメンス・エディ・マリポーサ。彼らは胎児を研究所に運び込み扶養器に収容、その成長を見守ることになりました。まあ、この研究所の建物はどう見たって廃墟なんですけどね(笑)。クレメンスはエディに「このことは絶対秘密だ」と釘をさすのでした。

 この後町長の下にバーンスターブル(クリストファー・ブルックス)という黒人のビジネスマンがやってきます。彼は大手鉱山会社の依頼でこの町にある廃坑を買い取ろうとしていたのです。しかし、旧来の風俗を保存することに拘るチャールスはその申し出を断固拒否。「むむむ、だったら1,000万ドルでどないだ!」という破格の値段にも首を振るばかり。この後バーンスターブルはなんとか土地を買おうと暗躍することになります。

 一方フィリップはゴミ捨て場でマイクと言う男から「研究所の博士がへんなゴミ捨てくさる。今まで嗅いだことのないような悪臭がする」と知らされます。なるほど彼らの前で箱一杯の布みたいなゴミをぽーんとすてるクレメンス。フィリップはマイクに「よし、研究所と博士を見張るのだ」

 エディとマリポーサはゴードン保安官(ロバート・ハーシュフィールド)の事務所へ実験に使う電線の類を買いに行きます。この保安官がまたへんな人で事務所に電話線を引き込み町内の人間の会話を傍受することができるようになっているという。おい、それは不味いだろ。そして電線を仕入れた二人、すぐに研究所へ戻るのかと思いきや、近くの墓地で景色を眺めながらおしゃべり。「僕はこの前不思議なものを見た、赤い輝く光なんだ、そしてアレが生まれたのだ。俺、少しおかしくなっているのかも知れないな」ううんと首をふるマリポーサ。「とっても素敵な体験じゃない」二人はキスを致します。

 この二人を覗き見ていたのが町の占い師マダム・アルタ(ペギー・ブラウニー)であります。彼女はその後占いに訪れたマリポーサに「あなた、午後に墓地にいたでしょ!」びっくりしたマリポーサ、「どうして知っているの、あの時他に誰もいなかったのよ」いや、いたんだよ(笑)。「ふふふ、私の心霊の目は何でもお見通しなのよ。ところであなた、あなたには危険が迫っている、すぐにここから立ち去るのです」どうやら、このアダム・マルタ、町長と繋がりがあるようで、普段からその存在を疎ましく思っていた研究所(廃墟だけど)の人間を脅かして追い出そうとしているらしい。

 そんなこととは夢にも思わないマリポーサは本気で怖がっているのですが、この脅かしの件はこの場面だけなのでまったく問題はありません(笑)。彼女はクレメンスと一緒に廃坑の調査に出かけます。クレメンスが嬉々としてどう見たって今しがた埋められたばかりの化石の模型を掘り出しておりますと(笑)急にマリポーサが倒れてしまいました。どうも廃坑内のガスにやられたらしい。クレメンス、慌てて彼女を連れ出したのですが、その後彼が掘っていたところから黄色い煙がむくむくと・・・。外に出たクレメンスはマリポーサを介抱します。その間絶えず喋り続けている彼の言葉によるとこの一体には怪物の伝説があるらしい。そしてその怪物はあのガスに関係しているのではないかと言うのです。

 ということはあの羊から生まれた不気味な胎児もその影響なのでしょうか。

 一方、シルバーデールの町では最大のお祭ボナンザのパレードが開催されます。人々は西部時代のコスプレで通過するパレードを楽しんでおります。この機会に町の人々と親しくなっておこうと考えたバーンスターブル、ガンマンのコスプレして並べられたガラスのビンを拳銃で撃つ素人射撃大会に参加。ばんばんずんずんどんどんとガラス瓶に命中させて大得意。と、ここで彼を町から追い出すための陰謀が炸裂するのです。犬を連れたゴードン保安官が近づいてきて、「ほら、死んだふりをするんだ」芸の仕込み宜しくごろりと寝転がって腹を見せる犬。保安官は叫びます。「うわあ、なんてことをするんだ、俺の可愛い犬を射殺しやがったな」

 冗談かと思ったら本気なんだ、これが(大笑い)。

 この後保安官は教会で偽の犬の葬式まで開いてしまうのです。これで本気にした町の人々はバーンスターブルを完全無視。土地売買の話を聞こうともせず、尋ねていく彼を門前払い。その彼になぜかエディが囁きます。「僕、本当のことを知ってますよ」でもその後エディは彼に絡まずこの話はそのまんま立ち消え。

失意のバーンスターブル 酒場のおねえちゃん相手に呑んでおります。と、そこにやってきたのがフィリップ。バーンスターブルはもごもごと「犬は申し訳なかった、そんなつもりじゃなかったんだ」と謝罪するのですがフィリップ、逆に拳銃を取り出して「ここの女に手を出すな」 この騒ぎにマダム・アルタ(かなあ)が飛び出してきて彼をなだめるのです。しぶしぶ帰っていくフィリップ。しかしその目はバーンスターブルに対する憎悪に燃えております。

 研究所ではクレメンス博士が今やすっかりでっかくなってぎえーぎえーと喚くモンスターのケージの前で「これは前世紀に鉱山の怪物として恐れられたものだ。鉱山のガスによって突然変異したのであろう。その鉱山は1874年に事故で崩壊してしまった。その跡地がエディの牧場近くなのだ」「そうか、それで僕の羊にあんなものが」と頷くエディ。この後クレメンス博士は「あー疲れた、ちょっと休憩しよう」研究室の片隅ではこの時とばかりエディとマリポーサがキスをしております。

 一方フェスティバルの会場をうろついているフィリップ。傍らでは子供たちによるパイくい競争が開催されております。と、その会場にエディが現れて子供たちに耳打ち。子供たちは立ち上がると歓声を上げながらフィリップにパイを投げつけた!可哀想にパイ塗れになったフィリップ、犯人はどこのどいつだと辺りを睥睨します。とその目に映ったのが偶然通りかかったバーンスターブル。「これも奴の仕業か」とフィリップは怒り狂うのです。

 彼は拳銃を用意して町の酒場へ。またバーンスターブルがおねえちゃん相手に呑んでいるってあんたは仕事もせずに呑んでばかりですな。いくら仕事が上手く行かないからといってそれはいかがなものか。フィリップは打って変わったような愛想の良さでバーンスターブルに挨拶。そして「うちに良いコニャックがある。仲直りの印として呑んでくれないか」よせばいいのに、彼の家へのこのこ出かけていくバーンスターブルですよ。もちろん、フィリップの真意はそんなことにあるのではありません。彼はバーンスターブルが帰ろうとした時に背後から酒瓶で頭をごっ!昏倒させます。そして拳銃を握って自分の腕を撃つとその拳銃をバーンスターブルに握らせたのです。

 かくしてフィリップ殺人未遂容疑で保安官に逮捕・収監されるバーンスターブルであります。

 フィリップの悪行は留まるところを知りません。彼は仲間を募って「奴はここを買い取って鉱山にしようとしている。我々の故郷をムチャクチャにする気なのだ、そんな奴をいかしてはおけん」と保安官事務所に押し入り、バーンスターブルを連れ出してしまったのです。ちなみに保安官、彼らの行為をまったく無視。一心不乱に夕飯を食っているのでした。フィリップ達はバーンスターブルを絞首刑台まで連れていき「さあ、この公共の敵めを吊るすぞ」と怪気炎を上げるのですが、ここであの酒場の女が車で現れた。バーンスターブル、必死に抵抗して逃げ出し、その車に飛び込むのです。

 バーンスターブルは女に「クレメンス博士の研究所に行くのだ。あそこなら匿ってくれるだろう」匿ってくれませんでした(笑)。彼はモンスターの研究を邪魔されたくなかったのです。バーンスターブルと女は研究室の入り口で立ち往生。彼らに同情したエディ、マリポーザは博士に彼らを入れてやれと頼むのですが、頑として首を縦に振りません。そうこうするうちにフィリップ達が周辺を包囲。ガス弾で攻撃してきたのです。たちまちガスに包まれて「うわあ、げほげほごほごほ、く、苦しい」と叫ぶバーンスターブルたち。

 ところが思いがけないことが起こりました。このガスが研究室内に洩れて件のモンスターをも包み込んだのであります。「ごえーごえー」荒れ狂うモンスター。ついにケージを破壊して外へ出てしまったのです。モンスターはフィリップの仲間の一人をがっと捕まえるとどてぽきぐしゃ。その人は血まみれになって崖下へ転落です。このモンスターの出現に仰天したフィリップ一派、とりあえずバーンスターブルを捕まえてから、怪物の追跡を開始したのでした。クレメンスは「あれは科学上の貴重な資料なのだ。絶対殺さないでくれ。生きたまま捕まえてくれ」だって。

 ここで突然モンスターへの博愛に目覚めたマリポーザ、「私が彼を救わなきゃ」ってんで後を追いかけます。そしてモンスターに近づくと「大丈夫よ、怖がらないで、私はあなたの味方よ、ついてらっしゃい逃してあげる」マリポーザはモンスターに身振りでついてくるように促すのですが、その動きがだんだん大きくなってきてダンスを踊っているようにしか見えません(笑)。毛むくじゃらでヨタヨタとしか動けないカッコ悪いモンスターの前で踊る女、さすがサムシング・ウィアードレーベルでDVDが発売されるだけのことはありますわ。

 この光景をみたエディ、マリポーザが襲われると勘違いしたのか、石を拾って投げつけます。これでモンスターはヨタヨタと逃げてしまいました。マリポーザはこりずに「私が助けなくちゃ」とエディを放っておいて追いかけるのですが、彼女の出番は事実上ここまで。

 シルバーデールは町内テレビ放送ネットワークを使って町民に警告します。「モンスターがいる。子供たちを外に出すな、電話を使ってはいけない。この町の中で処理するのだ」

 その後モンスターは町内のあちこちで暴虐の限りを尽くします。まず、庭で遊んでいた子供たちを襲います。画面では子供たちを追い払って彼らのオヤツを食っているだけなのですが、どうもこの時子供が一人食われてしまったらしい。さらに町のガソリンスタンドを襲撃。爆発炎上させるのです。

 これ以上奴をのさばらせてはおけんというシルバーデールの命令でフィリップを中心に山狩り隊が組織されます。みんなロープを持ってこれでモンスターを生け捕りにしようという算段。こういう試みは往々にして上手く行かないことが多いのですが、この映画に限っては馬に乗ったカウボーイたちが「何時までもお前の好き勝手にはさせん、正義は必ず勝つ」と叫んでロープを投げるとあっさり捕まってしまうという・・・。

 さあ、物語も終盤を迎えました。え?誰ですか、まだ終わらないのとか言ってんのは。ここまで我慢してきたのだから最後まで付き合ってくださいよ。私だって我慢しているんだから(笑)。シルバーデールはバーンスターブルと話し合って彼に対する犯罪容疑を帳消しにするという条件で土地の売却を承諾します。そして彼は町民たちに向かって演説。「我々の危機は去った。あの怪物はクレメンス博士によると貴重な科学上の発見だそうだ。だからあれを展示して観光客の誘致に勤めたいと思う」これを聞いたクレメンス博士、「バカヤロー、あれをサーカスの見世物にしようってのか」シルバーデールはまったく動じません。「さらにもう一つ良いニュースがある。私は鉱山会社とこの町を歴史的な鉱山のモニュメントにする契約も交わした」今度はエディが「バカヤロー、これはマヤカシだ!」

 シルバーデールは幕に覆われた檻を指差します。「みんな見てくれ、これが我々に富をもたらしてくれるモンスターだ」はらりと幕が開かれます。モンスターを見た町民たちは大激怒。「私の子供を食ったのはこいつよ、殺して」ここから良く分からないのですがとにかく大混乱になります。ばーっと町民の一部が逃げ出してええと、これは反対派がフィリップとその部下達に追い払われたのかと思ったのですが、残った町民たちもモンスターの檻が乗ったトラックに襲い掛かるという…。彼らはトラックを押してついに崖から落としてしまいました。モンスターから出ているガスが引火して大爆発・・・なのかな。もー、私には何が起こっているのか良く分かりませんわ。

 そして羊がめえめえ鳴いている画にあのモンスターがオーヴァーラップして映画はおしまい。

ね、本当に酷いでしょ、訳が分からないでしょ。こんな映画見るの、本当に大変なんですから。

 カラー・スタンダード モノラル音声。画質はそこそこヨロシイ。でもとにかく音質が駄目で特にラストの大騒ぎなどばりばりに歪んでまったく聞き取れません。久しぶりに頭に来ました。サムシング・ウィアードのDVD。

エロの冒険者
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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