ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

SFシネクラシックスコミュの『Island Monster』(1954年)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 『Island Monster』(1954年)、ボリス・カーロフがイタリア近海の孤島に
潜んで恐ろしいことを企むという映画。ボリス・カーロフが企む恐ろしいこと
なのですから、人体実験とかへんな生き物作るとか、ゴリラの着ぐるみきて人
を殺すとか思いきや・・・。これは映画を見てのお楽しみ。

 警告、警告、このDVDのリージョンは1です。したがって日本国内のD
VDプレーヤーでは再生できません。警告、警告。

 颯爽と歩く青年大尉アンドリア−ノ(フランツ・マルツィ)、上官の部屋へ
出頭します。「大佐どの、一体どのようなご用件でしょうか」大佐は立ち上
がってアンドリア−ノと握手すると、「うむ、今日来てもろたんは、ほかでも
ない、お前に重要なる任務をまかせたいのや」「と言われますと」「この地図
を見んかい」大佐は壁にかけられたイタリア近辺の地図を指しますな。「この
イスキア島な、どうもこの島で大規模な麻薬密輸が行われとるらしい、お前、
この島行って、海軍と協力のうえ、麻薬組織をいてもうたらんかい」「はっ」
敬礼するアンドリア−ノ。

 大佐、ここでにやりとして、「しかし、そうなるとお前奥さんと離れ離れに
なるなー、どうや、さみしいやろ」「い、いえ、そんな任務のためですから」
「ごまかしたらあかん、長い付き合いや、お前の思うことくらい分かるがな。
ああ、お前、わては寂しいわ、お前も寂しいやろ、でもわては仕事で行くの
や、堪忍や、そうしてうまいこと仕事して、出世してお前楽させたるわ、あ
あ、あなた、嬉しいわ、ああ、あなた愛してる、そのままファックに突入や、
ええ、昼真っから何しとん、このスケベ!」アンドリア−ノはおどおどと、
「あ、あの大佐どの、私、そろそろ行ってよろしいでしょうか」

 はい、さっそくイスキア島行きの船に乗り込むアンドリア−ノ。見送りにき
た妻ジュリアンと幼い娘のフィオレーラ、おまけの犬ソーとしばしの別れを惜
しみます。「ああ、あなた、ああ、お前」でファックに突入することもなく、
何しろ人目がありますから、船は出港、あっという間にイスキア島に到着。ア
ンドリア−ノは休む暇もなく海軍基地に出頭、麻薬担当のマーシャル・カッ
コーニと彼の部下のパラッツィ軍曹に面会するのでした。そして打ち合わせの
結果、翌日から早速船を使った捜索を開始することになります。さて打ち合わ
せも終えたことだし、ホテルにチェックインするか、歩き始めたアンドリアー
ニはバースタンドに立ち寄ってビールを一杯。ここで現れたのがなぜかボリ
ス・カーロフ。彼もビールを一杯頼みアンドリア−ノと「こう熱くちゃ、ビー
ルでも飲まないとやりきれないですなあ」「私はこの島に観光できまして」な
どと実にどうでもいい会話を交すのであります。

 その夜ホテルのバーで寛ぐアンドリア−ノの前にホテル専属の歌手、グロリ
ア(レナト・ヴィッカリオ)が現れます。「あら、様子のいい男ねえ、あた
し、ここで歌っているのよ」この女は麻薬組織からの回し者か、ぴんと来たア
ンドリア−ノは笑顔を作って「君の歌は素晴らしい」なんてお世辞を言います
な(笑)。またじつにどうでもいい会話が交わされまして、アンドリア−ノ
「また会えたらいいね」といってさようなら。部屋へ戻って寝てしまいます。

 翌日の夜、さっそく捜索にでるアンドリア−ノとマーシャル。怪しいボート
を見つけて追跡したのですが、結局島影に逃げ込まれて見失ってしまいまし
た。悔しがる二人、そんな悔しがるなら島のあたりを捜してみればいいのに
(笑)。アンドリア−ノ、マーシャルに「グロリアを監視してくれ」と頼むの
ですが、返って来たのは「ふふふ、女を監視する、そりゃ、あなたがやるべき
です、あなた、色男ですからなあ」というふざけた言葉。アンドリア−ノ、分
かりましたと頷くのですが、なんかヘンじゃありませんか。

 次の日、出発前にあれだけ別れを惜しんだ筈のジュリアンとフィオレーラ、
おまけの犬のソーがイスキア島にやってくるという・・・。アンドリア−ノ、
妻子を迎えて抱きしめます。しかし、ジュリアンが「ホテルへチェックインす
るのを手伝ってくださらない」というと「いや、駄目だ、仕事があるから」そ
のアンドリア−ノの態度に不審を覚えたジュリアンが密かにアンドリア−ノを
見張っていますと、ああ、アンドリア−ノが若い女と会っている。それはもち
ろん、グロリアなのですが、事情を知らない彼女はむかむかむか。「ンマー、
仕事とかなんとか言っちゃって女じゃない」でもこの場面ここで終わりなの
(笑)。

 そのグロリア、車で小高い丘のうえにある屋敷へ赴きますな。いかにも悪そ
うな警備のチンピラたちに通されたグロリア、ボスのフォスターとご面会。
フォスターは彼女に「これからでっけぇ取引もあるから、あのアンドリア−ノ
は邪魔だ。万が一にも間違いがあっちゃならねえ、グロリア、おめぇ、あの男
の邪魔をするのだ。うまくやるんだぜ、さもねえと刑務所に戻してやるから
な」

 その夜、ホテルの部屋でくつろぐジュリアン。傍らのベッドではフィオレー
ラがすやすや眠っております。と、電話がりーんとなってジュリアンがとって
みると、「ホテルのバーへ行ってみなさい、ご主人が・・・」グロリアのこと
が頭にあったジュリアン、こんな見え見えの電話にすっかり騙されてフィオ
レーラをそのままに部屋を飛び出していくのです。その直後、怪しい男が部屋
に侵入、フィオレーラをあっという間に攫ってしまうという・・・。ふーん、
きっと、ボリス・カーロフがこの娘を実験台にして恐ろしい研究をするとかそ
んな話なんだろうなあ。

 ジュリアン、ホテルのバーへ駆けつけてアンドリア−ノを捜すのですが、彼
はいません。それもその筈、その時彼は仕事をしていたからです(笑)。マー
シャルと打ち合わせをしていたからです。最もその内容は「いやー、もうワイ
フがグロリアのことをかんぐって困るよ」「いっそ、奥さんに仕事だと言った
らどうです」「そんな、任務の内容を話してしまうってのかい、それはできな
いよ」だったという・・・(笑)。その時窓を破って飛び込んできた投げ文。
アンドリア−ノが開いてみると「娘は頂いたぞ、わーっはっはっは、わーっ
はっは、わっ、げほ、げほ」驚いたアンドリア−ノ、妻子が泊まっている筈の
ホテルへ駆け出します。丁度その時、こちらに向かっていたジュリアンとばっ
たり会って「おい、フィオレーラはどうした」「部屋で寝ているわ」部屋へ
戻った二人はフィオレーラが誘拐されたことを知って愕然となるのでありまし
た。

 どうもこの映画、あっちこっちで話が飛んで困ります。私の方で適当に補完
しておりますが、アンドリア−ノがグロリアをどうして組織の手先と見破った
のかはっきりしませんし、奥さんがグロリアとのことを疑って困ると愚痴をこ
ぼすのも唐突に過ぎます。どうやら、元がイタリア映画の本作をアメリカで公
開する際手ひどくカットされたようですなあ。

 フィオレーラは数人の悪漢によってボートへ連れ込まれます。そのボートは
ある怪しい島へ。男達は彼女を岩の牢屋へ閉じ込めてしまうのでありました。
「ママ、ママ」泣き喚くフィオレーラ、この英語吹き替えが物凄くクサい
(笑)。焦ったアンドリア−ノは冒頭出てきた大佐にこのことを報告。しかし
大佐は「よし、君の娘さんは部下に捜させよう、君はいったんこちらへ戻って
くるんだ」可哀相にアンドリア−ノ、ここで舞台から一旦退場となりました。
一応大佐の言葉通り、警備艇が漁船を尋問したり、怪しいボートを捕まえたり
します。しかしフィオレーラの行方は以前不明のまま。

 ここでついにその姿を現す悪の本当の首魁、ドン・ジェターノ(ボリス・
カーロフ)って、分かってましたが(笑)。彼は部下にフィオレーラを連れて
くるよう命令します。おお、いよいよこの哀れな娘を使って秘密実験かと思っ
たらあにはからんや、カーロフ、彼女に手紙を書かせようとするのです。その
手紙とはアンドリア−ノ・ジュリアンを脅迫する内容らしい。どうやらこの手
紙で麻薬捜査から手を引かせようというのかしら。しかし、フィオレーラは頑
強に拒否、しまいには無理やり書かせようとしたボリス・カーロフの手にが
ぶっ、噛み付きやがった(大爆笑)。「ギャーッ」と悲鳴をあげたカーロフ、
「ち、畜生、手紙は駄目だ、電話と無線で連絡することにしよう」って最初っ
からそうすりゃいいんだよ(笑)。

 幼女に手を噛まれて悲鳴をあげるボリス・カーロフ、ああこんなものが見ら
れるとは夢にも思わなかった。

 あのガキを良く見張っとけ、カーロフは部下に命令すると自分はボートに
乗ってイスキア島へ。途中でマーシャルの警備艇と出会うのですが、どうもこ
の二人は知り合いらしい。「や、どうも、これは精のでることですな」とか挨
拶しただけです。島についたカーロフ、彼は何故か島の孤児院へ。そこの先生
たちとにこやかに挨拶を交わします。なんとカーロフ、孤児院を経営していた
のですな。彼は実は有名な篤志家であり、だからマーシャルも彼のことを露ほ
ども疑わなかったのです。この時、カーロフのアジトでは悪漢どもがフィオ
レーラに無線機をつきつけております。この無線が電話回線に接続されてジュ
リアンのところへ掛かるという・・・。娘の声を聞いたジュリアンはもう半狂
乱、「返して、返して、私の娘を返して」しかし電話は切れてしまいました。
あのー、お前ら、ちゃんとジュリアン脅迫しろっての(笑)。

 ジュリアンはわっと部屋を飛び出します。すると彼女がいたのは何故かカー
ロフの孤児院だったという・・・。彼女はカーロフに今の電話のことを泣かん
ばかりに訴えるのですって、はぁ?なんで、あんた、ここにいるの?なんであ
んた、カーロフと知り合いなの?もうむちゃくちゃや。そんなとこまでカット
するか、フツー。「今は騒がないほうがいい」説得力皆無の言葉でジュリオラ
を落ち着かせたカーロフ、孤児院のある部屋へ引っ込むと、ミルク缶を手に
取って底をくるくる回します。かぱっと外れると中は二重底。カーロフ、そこ
に怪しい薬を詰め込むとまた元通りにしてトラックに積み込むのでありまし
た。ははぁ、カーロフ、こうやって麻薬を密輸していたんですなあ。

 ここでフィオレーラの愛犬ソーが登場。彼はトラックにミルク缶を詰め込む
カーロフの姿をじっと見ております。その作業が終ってカーロフがトラックに
乗り込んだ隙にぱっと荷台に飛び込むソー。彼はその要領でボートにも忍び込
み、ついにあのカーロフのアジトへ侵入、フィオレーラと再会を果たすのであ
ります。これでソー、カーロフの部下たちを噛み伏せてフィオレーラと見事逃
走に成功ということになれば、アッパレ、イタリアの忠犬ハチ公よと褒め称え
るところでありますが、この犬の活躍はこれでおしまい。後は漫然とフィオ
レーラのそばにいるだけだったりするのです(笑)。

 ジュリオラはついに思い余ってグロリアの出演しているナイトクラブへ。出
番前の彼女の楽屋に押しかけて「娘を助けるのを手伝って下さい」このおばは
ん、いきなり何を言い出すのか(笑)。グロリア、「悪いけど、助けられな
い、出ていって」かっとなったジュリオラ、「なんて残酷なことを、同じ女だ
と思えないわ」わーわー泣きながら出ていきます。残されたグロリア、棚から
赤ん坊の写真を取り出して・・・。

 さて、フォスターに呼び出されたグロリア、ジェノバのギャングだというモ
ロッツィを紹介されます。グロリアはびっくり、そのモロッツィは誰あろう、
アンドリア−ノだったからであります。わあ、いきなり出てくるからおれも
びっくりした(笑)。一応潜入捜査なのでしょうが、そんな前フリまったくな
いんだもの。このモロッツィ=アンドリア−ノ、今度の取引相手であるギャン
グの先遣隊という役所。フォスターは、グロリアに「大事な相手だ、仲良くし
とくんだな」フォスターの屋敷を辞した後、アンドリア−ノはグロリアに尋ね
ます。「なんでおれの素性を黙っていた、ひょっとしたら俺を助けてくれるの
か」グロリア、いきなり身の上話を始めますな(笑)。「私はね、最愛の娘を
楽屋で無くしたの。歌っている間に事故で娘が死んでしまったのよ。絶望のあ
まり、麻薬に溺れたわ。お金も必要になって結局この組織に頼ることになった
の」あー、要するにアンドリア−ノを手伝ってやるぞということなのでしょ
う。

 この言葉どおり、グロリアは一人の男と共にフィオレーラを救出します。あ
のー、この男の人誰なんですか、急に出てきたんですけど(笑)。彼らがボー
トで脱出したのを確認したアンドリア−ノはマーシャル・部下たちと共に島に
突入。彼らはカーロフの屋敷を捜索、ついにあの二重底のミルク缶を発見する
のです。「は、これはあのカーロフの孤児院のミルク缶、ああ、いかにも麻薬
を隠せそうな二重底になっている、そうか、彼が麻薬組織のボスだったのか」
アンドリア−ノたちはすぐさまイスキア島へ戻り、カーロフの本宅(どうもあ
の島の屋敷と同じに見えるのですが)を急襲。カーロフと取引の相談をしてい
たギャングどもを一網打尽にしてしまいます。

 しかし、さすがカーロフ、彼だけは秘密の出口から逃れることができたので
す。彼はトラックに乗り込み、逃走します。一方、島から脱出してきたグロリ
アとフィオレーラ(と犬)はジュリアンのところへ戻るべく歩いていたのです
が、途中でフィオレーラ、「もう私疲れちゃった、歩けないわ」グロリアが
困ったわねとあたりを見回すと、ナイスなタイミングでカーロフのトラック
が。なんとこのバカ女、このトラックをヒッチハイクしてしまうとい
う・・・。あそこまで組織にどっぷり浸かっていたグロリアなのに、ボスの
カーロフの顔を知らないというのが凄い(笑)。カーロフ、にやにやしながら
彼女達をトラックに乗せるのでした。そのまま猛スピードで走り始めます。驚
いたグロリア、「車をとめて、とめて」はい止まりました。カーロフ、懐から
拳銃を取り出すと逃げようとしたグロリアをずどん。グロリア「げぇっ」絶命
します。カーロフはフィオレーラを抱きかかえると車を捨てて徒歩で逃げ出す
のであります。

 グロリア、カーロフのトラックに乗る時、無情にも犬を置いていってしまう
という・・・(笑)。犬、わんわんほえながらトラック追いかけてくるんだ。
そんな可哀相なことをする女だからカーロフに射殺されても仕方ありません
な。

 ようやく駆けつけたアンドリア−ノ達。アンドリア−ノはマーシャルにグロ
リアを託すとカーロフの後を追います。犬もわんわんついてきます(笑)。海
岸でボートに乗り込もうとしていたカーロフに追いつき激しい銃撃戦、「わん
わんわわわん」僅かな隙をついてカーロフに飛び掛る犬。「わあ、なんだ、こ
の犬」「わん、わんわんわわわん!」噛み殺されてしまいました(笑)。フィ
オレーラを抱きしめたアンドリア−ノがカーロフの死体を見やって「島の怪物
(Island Monster)め」と呟いたところでエンドマーク。

 え、え、何、ボリス・カーロフ、単なる麻薬密輸組織のボスなの?いつ怪し
い実験室が出てくるのか、いつ人体実験をはじめるのか、俺、楽しみに、楽し
みにしていたのに!畜生、金返せ!

 モノクロ・スタンダード、モノラル音声。画質は暗い部分が良く見えませ
ん。ノイズは多いし、いらいらさせられます。音質もぺけ。特にボリス・カー
ロフのせリフがぼそぼそで聞き取れません。吹き替えが悪いのか。『Chamber
of Fear』とのダブルフィーチャー。Image Entertainment のDVD。

           JZT07733 エロの冒険者
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

SFシネクラシックス 更新情報

SFシネクラシックスのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング