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SFシネクラシックスコミュの『帰ってきたドラキュラ』(『Dracula Has Risen from the Grave』 1968)

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 ハマー・フィルムのクリストファー・リー主演によるドラキュラ・シリーズ第3作目。復活したドラキュラ伯爵、十字架で扉を封鎖されてしまいドラキュラ城に戻れなかったので自分の棺がありません。操った神父様に墓から盗掘させた他人の棺桶を使っております。いつものドラキュラ伯爵らしからぬ貧乏臭さです(笑)。

あの魔人ドラキュラが退治されて一年。町の人々がようやく平和になれ始めた頃、教会で事件が起こります。教会の下働きをしているおしの少年が鐘を鳴らそうとして上から血が滴り落ちているのに気がついたのです。彼はおそる、おそる階段を登っていくのですが・・・いきなりギャーという悲鳴。おしなのに(笑)。彼は丁度朝のミサのために出てきた神父さん(イワン・フーパー)を押しのけて外へ逃げてしまいました。

 驚いた神父さん、自ら確かめに行くのですが、これまたびっくり。鐘の中からさかさまになった女の死体がびろーんと垂れ下がってきたからです。おまけに喉にはあの忌まわしき傷跡が!

明らかにドラキュラ伯爵の仕業に思えるのですが、この時彼はまだ復活しておりません。このあたり、一体どうなっているのでしょう。

 神父さん、これ以来酒びたり。ミサもやらなくなって教会はあっという間に荒れ果ててしまいます。そこにやってきたのが一年前にドラキュラを退治した大司教、アーネスト・ミューラー(ルバート・ディビス)。彼はドラキュラが退治されて一年経過した街の様子を見に来たのですが、教会の酷い有様を見てびっくり。そこにいたおしの少年に「神父はどこかね」と案内して貰ってたら、なんと神父は昼間っから酒場でブランデーあおっているではありませんか。

 激怒した大司教、さっそく「ミサはやらんのかね、それに教会の荒れようはなんだ、君はそれでも一人前の神父か」神父はアルコールでどんより濁った瞳を司教に向けて「申し訳ありません。でも、悪魔の影がこの街を脅かしているのです。私は恐ろしい」「何を馬鹿なことを、その悪魔は一年前に退治したではないか、谷川に落ちた棺を見ただろう」「あの城が、あの城から邪悪なものが投げかけられるのです」神父ばかりではありません。酒場にいたオヤヂたちも口々に「本当なんです、司教さま、わっしたちはあの城が恐ろしいので」

 ため息をついた司教、「じゃあ、明日、わしと神父で行ってみよう」これを聞いた神父が思いっきり嫌そうな顔をしているのがおかしい(笑)。

 翌朝午前6時、司教は教会の大きな十字架を取り外して、「よし、行くぞ」二人はドラキュラ城目指して山道をよろよろと登って行きます。しかし、しばらくたって城が見えてきた時分になったら神父はあっさりとギブアップ。「司教様、私はもう駄目です。これ以上進めません、お願いします、お願いします」司教は仕方なしに神父をそこに残して一人でドラキュラ城へ。彼はドラキュラ城の入り口に十字架を置き聖書を読んで封印を施したのです。

 一方、後に残った神父、よろよろとさ迷ううちに足を踏み外して「ひーっ」谷底に転げ落ちてしまいました。負傷した彼から流れ出た血がたらたらと凍りついた川に流れ込みます。その氷の中にあったのがクリストファー・リーの棺桶だったという・・・。その血が偶然にもドラキュラの口に流れ込んで(笑)、はい、めでたく復活を遂げたのです。ドラキュラはその血走った目で神父を呪縛し、手下にしてしまいます。

 そんなことが起こっているとは夢にも思わない司教、封印が成功したというので浮かれて帰途につくのでした。神父の姿が見えないけれども、「何、どうせ先に帰ったのだろう」と思ってしまうのはちょっと不人情ではありませんかね。彼は酒場で人々に封印のことを話して彼らを安心させます。そしてそのまま姪っ子の誕生日パーティに間に合うように徹夜で馬車を飛ばして帰宅したのです。

 神父を連れてドラキュラ城へ戻ったドラキュラ、「ンマー、十字架が入り口に!一体誰の仕業ザマス!」とかんかん。神父はおどおどと「これは司教のやったことでございましょう」「許さないザマス、きっと目に物見せてやるザマス!」

 さて、司教の家族をご紹介しましょう。亡くなった兄の妻であるアナ(マリオン・マシェ)、そしてその娘マリア(ヴェロニカ・カールソン)であります。司教は兄との約束でこの二人の面倒を見ているのでありました。そのマリアには恋人がおります。居酒屋を兼ねたパン屋で駆け出しの職人として働いているポール(バリー・アンドリュース)です。彼は勉強を重ね、いつか立身出世をしてやるという大変に感心な若者なのですが、あいにくなことに無心論者(笑)。おまけに微妙に空気が読めないタイプのようでマリアの誕生日パーティに招かれた時、よりにもよって司教の前で「私は教会へは行きませんよ、プロテスタントなのかですって、いいえ、トンデモない、私は無心論者なのです」これで司教、カンカンになります。

 これで楽しかるべき誕生パーティはおじゃん。ポールはすぐに帰って居酒屋でやけ酒(笑)。ウェイトレスのジーナ(バーバラ・イング)に「おねーさん、焼酎ロックで、うんうん、そんなけちけちしないで大盛りで頼むよ」普段、ビールより強い酒を飲まないポールはたちまちぐでんぐでん。ジーナに抱きかかえられて部屋に戻ります。そしてベッドに倒れこんだのですが、この時ジーナとちょっといいムードになってキス。さあ、このまま盛り上がって第一回戦始めようかというところで、なんと、窓からマリアがやってきた。彼女はパーティ途中で帰ってしまったポールが気になって、自宅の窓から抜け出し屋根伝いにここまでやってきたのです。なかなか活動的なお嬢さんであります。

 彼女はポールの部屋にいたジーナを「ちょっとあんた何してんのよ!」と怒鳴って追い出し、「むー、水が飲みたい」と呻くポールを看護するのです。そしてその後目を覚ましたポールと激しいキス。そのまま第一回戦が開始され、目出度く御貫通と相成りました。

 マリアに邪魔されたジーナ、「ちょっ」と舌打ちして店を出ます。そして帰ろうとしたのですがその彼女の後を怪しい馬車がつけてきた。恐ろしいので走り出したら馬車もスピードを上げて追ってきた。御者席にいるのは神父さん!ジーナ、逃げます。森の中へ駆け込んでようやく馬車を巻くことができたのですが、次に彼女の目の前に現れたのはクリストファー・リーのドラキュラ。彼はジーナをがっと捕まえて「頂くザマス」はい、ちゅーちゅー血を吸われてしまいましたとさ。

 ジーナはエライことになりましたが、その一方で御貫通を果たして幸せ一杯のマリアとポール。マリアはポールにお別れのキスをして、やっぱり窓から出て屋根伝いに帰っていくという・・・(笑)。一方、ドラキュラに美味しく頂かれてしまったジーナ、首の傷跡を包帯で隠し、酒場で甲斐甲斐しく働いております。と、そこにやってきた神父様、彼はジーナに目配せすると主人に「空いている部屋はありますか」

 幸い屋根裏部屋が空いていたので、そこを借りることに。神父様は荷物を運んでいるポールに「あなた、司教さまをご存知で」と尋ねます。ポール、いきなり変なことを聞いてくる人だなと思いつつも「ああ、知ってます、彼の姪御さんを通じてね」「何、姪御さんとな」一瞬すごい形相となる神父様でしたが、ポールは気がつきませんでした。

 その後神父様はパン焼き釜のある地下室へ。そこからさらに扉をくぐって水がぽたぽた滴り落ちる陰気な部屋に入ります。その部屋にあったのはもちろん、ドラキュラの棺。ジーナの手引きによってこんなところに隠されていたのです。その蓋が開いてばーん、ドラキュラ登場。ドラキュラはジーナを呼びつけて「司教の姪が欲しいザマス、ここに連れてくるザマス」と命令します。ジーナは驚いて「私がいるじゃありませんか、私というものがありながら他の女を連れてこいだなんて、ひどい」ドラキュラ、ばしーんと彼女を平手打ち。「うるさいザマス、連れてこいといったら連れてこいザマス!」

 そしてタイミングよく酒場にマリアがやってきた。彼女はもちろんポールに会いにきたのですが、彼の姿が見えません。ジーナ、「ポールは下のパン焼き場にいるわよ」ジーナ、地下へ降りた彼女に忍び寄り「はっ!」気合と共に下腹部に拳をぶち込みます。くたくたと崩れ落ちるマリア。実際はこんな都合良く行かないと思いますけどね。マリア、失神どころか下腹部押さえてしゃがみこみ、「超いたーい、何すんのー」ってなると思いますけどね(笑)。

 そしてドラキュラに彼女を捧げます。意識を取り戻したマリア、ドラキュラの血走った瞳に呪縛されてしまいました。ドラキュラ、彼女に近づいて「頂くザマス!」しかし、その時マリアを探すポールの声が!ドラキュラ、びっくりして彼女を離してしまいます。マリアはよろよろとパン焼き場に戻りポールによって助けられたのでした。彼女はポールの部屋に寝かされます。

 一方、「頂くザマス」の一番いい時を邪魔されたドラキュラはもうかんかん。ジーナに「お前はしくじったザマス、罰を受けるザマス」いやあ、ジーナは別に失敗してないけどなあ(笑)。ドラキュラは彼女に迫ります。そして彼女を吸い殺してしまったのであります。その死体の始末をおおせつかったのはもちろん神父様。彼はもういやいやながらジーナの死体をパン焼き釜の竈に放り込むのでした。

この焼き釜で焼かれたパンも後から売られたんだろうなあ(笑)。

 さて、ポールの部屋に寝かされていたマリア、「赤い目の男が!」とうなされております。しかし、彼女はそれ以外のことを何も覚えておらぬよう。目を覚ました彼女は心配するポールを振り切って家へ帰ろうとします。二人は別れのキスをするのですが、この場面を神父様に見られていたことには気づきませんでした。

 前回のようにベランダから自室に入ったマリア、でも今度はアナに「あんた、一体どこへ行っていたの、ポールのところね、恥を知りなさい!」まあ、まあ、お母さん、もう彼女は御貫通を済ませておられますからね、いまさらそんなことを言うのは野暮ってものですよ(笑)。マリア、アナに禁足を食らってしまいましたとさ。

 ポールに会えないまま夜になりました。マリアはベッドに入るのですが、窓を開けたまま。もうドラキュラに襲えと言っているようなもので、果たしてドラキュラ登場。マリアはドラキュラの目の呪縛を受けてふらふらと彼の腕の中へ。ドラキュラ、「今度こそ頂くザマス」はい、ちゅーちゅー吸われてしまいました。翌朝、アナはマリアの様子がおかしいと大騒ぎ。司教は彼女を調べてあの忌まわしい喉の傷を発見します。「こ、これは」考え込む司教。そして医者へ連れていきましょうと騒ぐアナに「いや、今夜一杯様子を見よう」

 その夜再びドラキュラ襲来。しかし今度は司教が待ち構えていた。「いつまでもお前の好き勝手にはさせん、正義は必ず勝つ!」と叫んで突き出したのは十字架。ドラキュラ、ヒッと叫びます。「十字架には弱いザマス」ドラキュラは窓から逃走。後を追いかける司教。しかし、彼の追跡を妨害したのは神父様。いきなり物陰から飛び出してきた神父様、手にした瓦で司教の頭をごっ。ばったり倒れる司教であります。

 重傷を負った司教、息も絶え絶えになってマリアの部屋へ戻ってきました。彼は半狂乱になったアナに「あの若者、ポールを呼んでこい。マリアを救えるのは愛の力だけだ!」司教はポールに夜の間、マリアから片時も目を離さず守ってやって欲しいと頼みます。そして彼女を脅かす悪魔、ドラキュラの退治法を教えて、ばたり。絶命します。

 ポールはよせばいいのに神父様にも「手伝ってください」二人でマリアの部屋を守ります。ポールは司教から手渡された「ドラキュラ退治法 Q&A」の本を片手に「ふむふむ、にんにくをこう配置すれば吸血鬼は入ってこられないのか、よし、よし、これであとはマリアに十字架をつけて、これで安心だ」と、彼の隙を見て背後に回りこんだ神父様、銀の蜀台を取り上げて後頭部にごっ、たまらず昏倒するポール。神父様は急いでにんにくを取り払い、そして次に手を伸ばしたのがマリアの首に掛かっている十字架。しかし、それを手に取ることはできません。彼の神父としての良心が最後の最後になって目覚めたのです。

 彼が何もできずにいる間、意識を取り戻したポール、神父様の胸倉掴んで「やい、何をしやがる!」「許してくれ、私はドラキュラに命令されたのだ、彼の命令には魔力があって逆らえないのだ」「ええい、やかましい、だったら、今度は俺の命令に従え、奴のいるところに連れていくんだ」

 これで神父様は例の地下室へポールを連れて行っちゃう。ポール、棺桶の中のドラキュラを見て「わあっ」とびびりますが、もう愛するマリアを救うためです、思い切ってドラキュラの胸に杭をぐさっ!ドラキュラ、目をカッと見開いて「ぎゃあああザマス、何するザマス」これでおしまいかと思いきや、神父様、「ポール、祈りを唱えるのだ、でないと奴を滅ぼすことはできんぞ」でもポールったら「僕は無心論者だ、神に祈ることなんてできない」そんなこと言っている場合じゃないでしょうが(大爆笑)。

 こうやってポールがぐずぐずしているうちにドラキュラ、自分で杭を抜いてしまいます。そして逃走。ドラキュラはマリアを呼び寄せて「もう復讐は終わったザマス、わが城で一緒に暮らすザマス!」彼女と馬車に乗り込んでドラキュラ城目指して一目散。

 ポールも馬で追いかけます。彼は冒頭の街へ到着すると、そこの酒場でであったおしの少年に案内されてドラキュラ城へ。一歩先にドラキュラ城へ到着していたドラキュラ、マリアに「あの、忌々しい十字架を扉から外すザマス。外したら捨ててしまうザマス」マリア、彼の命令どおりに城の扉から司教が打ちつけた十字架を外すと谷底へぽい。十字架、地面に突き刺さって直立します。ドラキュラの最後がこの場面で丸分かり。どうせ、これに突き刺さるんでしょうよ(笑)。

 ようやくドラキュラ城についたポール、ドラキュラと戦います。そして彼とドラキュラはもんどりうって谷底へ転落。ポールは途中の木に引っかかって助かったのですが、ドラキュラは遥か谷底まで落ちてあの直立した十字架にぐさーっ。串刺しになってしまいました。ほうら、思ったとおりだ。

 「ぎゃあああザマス」ともがくドラキュラ。でもこのまま祈りを唱えないと先ほどと同じことになってしまうと思った瞬間、いきなり登場する神父様。彼は最後の力を振り絞って祈りを唱えます。これでさしものドラキュラもアウト、動かなくなり、そして消えてしまったのです。同時に絶命する神父様。

 マリアとポールが抱き合ったところでエンドクレジット。おっと、あのポールを案内してくれたおしの少年はどこへ行ったのかな。

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エロの冒険者
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