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SFシネクラシックスコミュの『恐竜の島』(『The Land That Time Forgot』 1975)

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 『恐竜の島』(『The Land That Time Forgot』 1975)

 デレク・メディングスによる特撮が楽しい恐竜映画。これでもうちょっと恐竜たちのデキが良かったらなあ(笑)。

 警告、警告、このDVDのリージョンは1です。したがって日本国内のDVDプレーヤーでは再生できません。警告、警告。

オープニング、崖から海に投げ落とされる壜。オープニングクレジットの間ずっと海を漂っていたその壜はついにどこかの海岸に漂着し、たまたま通りかかったおじさんに拾われるのであります。おじさん、「お、銭でも入ってるんとちゃうか」と開けてみたらあにはからんや出てきたのは手紙の束。おじさん、手紙を読み始めます。

 「今からする話は誰にも信じて貰えないものと思う。ことの始まりは1916年7月3日だった。大海原を進む貨物船S・Sモントローズ。乗組員たちはまったく気がついていませんでした。おおよそ1,000メートル離れた海面にドイツ海軍のUボートの潜望鏡がにょっきりと突き出していたことに。潜望鏡をのぞいていたフォン・ショーエンボーツ艦長(ジョン・マッケナリー)は「よし、いい獲物だ。魚雷一番から二番、発射せよ」しゅごーっと魚雷が飛び出して見事命中。S・Sモントローズは大爆発。ほどなく沈没してしまいました。

 生存者はわずか10名ばかり。本作の主人公、ボーエン・ティラー(ダグ・マックルーア)、紅一点リサ・クレイトン(スーザン・ベンハリゴン)、ブラッドレイ船長(キース・バロン)以下クルーが6名ぐらい。彼らはヒドイ霧の中をボートで彷徨う羽目になったのであります。

 ところでS・Sモントローズを轟沈させてこれで通商破壊の記録を2,000トン増やしたぞと意気あがるUボート。空気の入れ替えと蓄電池充電のため浮上することとなります。これが偶然にもティラーたちの乗るボートのすぐそばだったという・・・。ティラーたち、浮上してくる潜水艦に気がついて彼らに反撃を試みることになります。密かに艦体に這い上がって武器を手に各ハッチの前で待ち伏せ。これが見事に当たってティラーはショーエンボーツ船長を人質に取ってUボート制圧に成功したのであります。

 「よっしゃ、艦長、艦をイギリスの港につけて貰おうか」とティラーが言ったのは良いのですが、ここで一人Uボート乗組員が逃げ出して無線機を壊しちゃった。これで通信が出来なくなったため、せっかくイギリスに近づいても自分たちのことを知らせるすべがなく、逆に激しい攻撃を受けてしまったのです。駆逐艦からの砲撃、爆雷攻撃をティラーの指揮によって見事に交わしたのですが、これでイギリスへの帰還はほぼ不可能となってしまいました。「じゃあ、今度はアメリカだ。中立国だからいきなり攻撃されることはないだろう」

 ところがドイツ人乗組員たちもさるもの。コンパスにちょっと細工をして進路を狂わせてしまったのです。これに気がついた時にはもう後の祭。艦はいつの間にか南米近くを進んでいたのでした。海図を調べて真っ青になるティラーとブラッドレイ。しかもこの隙をつかれてショーエンボーツ艦長、ディエツ副長(アンソニー・アインレイ)の手によって艦を取り戻されてしまったのです。ティラーたちはUボートの狭苦しい一室に閉じ込められてしまいました。ショーエンボーツ艦長はわはははと笑って「この海域ならドイツの補給戦とランデブーできる。そうしたら君たちを海賊として裁かせて頂こう」

 しかし、このドイツ人たちも紅一点のリサには甘い顔。なぜか、彼女は監禁もされず自由に動き回ることができたのです。彼女はこそっと艦長室に忍び込んで鍵を持ち出します。そして補給船を発見して浮かれ騒ぐドイツ人乗組員たちの隙をついて、ティラーたちを解放してしまったのです。またもあっさり制圧されるUボート!何も知らないショーエンボーツ艦長、ディエツ副長は司令塔から補給船に合図を送っております。ティラーは司令塔のハッチからこっそり覗いて補給船が艦の真正面に停止していることを発見。小声で部下に「魚雷一番から二番発射せよ」しゅごーと魚雷が飛び出して、ドイツの補給船も轟沈。

 捕らえられたショーエンボーツ艦長は涙目で「バカー、何するんだよ、あれ沈めてしまったら燃料や食料補給できないぞ、すぐにどっちもなくなってしまうんだぞ」その言葉通りUボートの燃料はすぐに逼迫します。ティラーたちは仕方がないので最小限の燃料を取っておいて、後は波任せの漂流状態になってしまったのです。そして彷徨ううちに氷山が浮遊する海域へ迷い込んでしまいました。ここで観念したティラー。監禁した艦長を尋ねて手伝ってくれるように申し入れます。

 彷徨うUボート、彼らの眼前に四方を険しい崖に囲まれた大きな島が現れました。これを見たショーエンボーツ艦長は息を飲みまして、「1721年にクックを追ったイタリアの航海士カプローンが新しい島を見つけてカプローナと名づけた。あれはその島、カプローナに違いない。200年忘れられていた島だ」不思議なことにこの島に近づくと周辺の海水温が急上昇したのです。しかも調べてみるとこれが真水ではありませんか。どうやらこの温かい水は崖に開いたトンネルから流れてきているらしい。

 「こうなりゃやけだ、あの穴に突っ込め、上手くいけば島に上陸できるかも知れないぞ」ティラーと艦長は協力して艦を操縦、狭いトンネルのあちらこちらにがんがんぶつかりながらもなんとか、これを突破。島内部の湖に浮上したのでありました。そこは大火山の火山活動による熱でまさに熱帯の楽園のよう。みんなはこれで助かるぞと歓声を上げたのですが、実はこの島、あちこちに恐竜がうようよ棲息していたのでした。空にはプテラノドン、湖にはプレシオサウルス、陸上にはディプロドクス、あ、湖から出てきたプレシオサウルスに水兵一人食われてしまいました。クルー達はライフルや機関銃で応戦。ついにこのプレシオサウルスを倒したのです。

 その日の夕食はコック オルソンによる特別料理。プレシオサウルスのステーキ(笑)。ティラーとショーエンボーツ艦長はそのディナーの席で「この危機を脱し中立港へ帰還するまで協力しあおうではないか」と誓うのでした。

 翌日からこの不可思議なる世界の調査を開始します。生物学者であるリサは顕微鏡で水を調べます。するともう微生物がうようよ。「こんなの生水で飲むと死んじゃうわね」一方、ティラーと艦長はボートで上陸します。すぐにアロサウルスの群れを発見。おまけに叢から原住民らしき人間たちが覗いております。そうとも知らずアロサウルスに夢中になってしまうティラーたち。この隙を逃がすなとばかりに原住民達が襲ってきました。ティラーたちは何のためらいもなくライフルで一人をズドン(笑)したのですが、この銃声でアロサウルスたちに気付かれてしまったのです。

 襲ってくるアロサウルス。原住民、ティラーたちは急いで逃げ出します。この時ティラーはさっき撃ち倒した原住民を担いで逃げたのでした。

ティラーたちは追ってきたアロサウルス2頭に激しいライフル攻撃。全身を穴だらけにされたアロサウルス、二頭ともぶっ倒れて絶命。容赦がありません(笑)。そして彼らは意識を失っていた原住民の一人を「何か役に立つかもしれない」と言ってUボートに連れ帰るのでした。

 この原住民、途中で目を覚ましてしきりに自分を指差して「アーム、アーム」と言っています。どうやらこれが彼の名前らしい。アームはその恐ろしい外見に関わらず意外と良い人みたいで、生まれて初めてみる潜水艦に好奇心をむき出しにしております。と、そのうち、アーム、乗組員の一人がマッチで火をつけたのを見て、床から手をひゅっひゅっと上に上げ下げします。それを見たリサ、「彼は地面から炎が出ているところがあるって言いたいんじゃないの」ショーエンボート艦長は「それはひょっとしたら油かも知れない。燃料に使えるかも知れないぞ」

 さっそくアームを道案内役にして、その炎が地面から出ている場所目指して出発。途中夜になって野営をしておりますと、アームとはまた違った外見の原住民が襲ってきた!この襲撃でドイツ人、英国人一人ずつが殺されてしまいました。アームはこの種族をストール族と読んでいるらしい。そして彼によるとさらに進化した原住民、ガールゥ族もいるというのです。どうもこの島、北に行けば行くほど動物も人間も進化しているようです。

 翌日ようやく火の沼に到着。それは思ったとおり原油が噴出している沼でした。その中央から炎があがり、アロサウルスの頭骨も転がっているというなんとも不気味な場所です。ショーエンボート艦長は油を調べて「よし、これなら精製すれば燃料に使えるぞ」準備のために一端Uボートへ帰還することになった一行。その途中二頭のスティラコサウルスに襲われるのですが、ティラーと艦長が囮になって他のみんなを逃します。そしてUボートから艦砲射撃で攻撃。一頭を粉砕、もう一頭を追い払ったのでした。

 死体を調べた艦長は「これはスティラコサウルスだ。こいつが生息していたのは白亜紀の筈だ。なぜジュラ紀の恐竜であるアロサウルスと同じ島にいるのだ。この島にはなにか秘密があるぞ」さらに彼は顕微鏡で採取してきた沼の水を見て「微生物も同じだ。この島には様々な進化の過程の生物が詰め込まれているのだ」さっきのストール族、ガールゥ族の件も含めてこの島はとんでもなくややこしい状況にあるようです。

 まあ、それはそうとして翌日から早速沼の側に製油所を建設。油を精製し始めます。これで順調に燃料を確保できてUボートに食料と共に詰め込んで脱出に成功、ばんざーいとなってはここで映画が終わってしまいますので(笑)、ここから様々な出来事が起こることになっております。まずは些細なことからコックのオルソンとディエツ副長が殴りあいを始めたのです。表面上は協力しあっているように見えてもやっぱりイギリスとドイツは宿敵の間柄、そうそう上手くいく筈はなかったのです。

 また、アームが何時の間にか姿を消してしまいます。彼は自分の部族の元に戻っていったのです。

 さて、ティラー・リサたちは本日の狩りに出発です。何時もより北のほうへ進出してみますと、おお、あれはストール族の村ではありませんか。その村では女達が半球状の構造物から白い液体のようなものを流しています。リサ、ぽんと手を打って「あれが生命の源よ、あれが川に流れ込んでさまざまに進化していくのだわ、あれこそこの島の秘密よ」なんだか良く分かりませんが、凄いことのようです(笑)。この大発見にみんな我を忘れて見入っていたものですから、背後から忍び寄ってきたストール族の男たちに気がつかなかったのも無理はない。いきなり一人の背中に斧がぐさーっ。

 テイラーたちはライフルでずんずん射殺するのですが、敵の数が多すぎて彼以外の男はみんなやられてしまいます。おまけにリサが攫われてしまいました。おまけにいきなりワイヤー線で吊られたプテラノドンが登場、襲い掛かってきたのです。と、ティラーの前に立ちふさがったのはアームではありませんか。アームがヤリをはっしと投げると見事にプテラノドンに命中、ティラーを救ったのですということになればカッコ良かったのですが、そうは問屋が許さないじゃなかった卸さない。プテラノドン、無造作にアームをがっぷり咥えてそのまま飛び去ってしまったのです(大笑い)。

 さらに事件は続きます。恐竜世界もののお約束、ラスト近くの火山の爆発です。これでパニック状態に陥るストール族。リサはこの隙をついて逃げ出します。ティラーもこれに気付いて彼女を助けるために走り出したのですが、リサは逃げるのをあせるあまりに底なし沼にどぼん。追って来たストール族の男もじゃぼん。ティラー、ようやく追いついてがすがすとストール族の男を蹴ってリサを助け出すのです。さんざんに頭を蹴られたストール族の男はあわれぶくぶくと底なし沼に沈んでいくのでした。

 ほっとして沼から這い上がるティラーとリサ。しかし二人の前に立ちふさがったのはこれまた別の原住民。アームたち、ストール族よりさらに進化したガールゥ族です。頭が良いのだから今度は助けてくれるのかと思いきややっぱりガウーッと唸って襲ってくるという・・・。あんまり他の二部族と違いはありませんな(笑)。またまた大ピンチのテーラーとリサですが、今度彼らを救ったのは火山でした。飛来する火山弾にやられたり、地割れに飲み込まれたりしてあっという間にガールゥ族全滅。

 さあ、早く製油所へ戻ろう。しかし、その時製油所は既に空っぽ。みんな燃料をUボートに積み込んでいたのです。しかもディエツ副長はあくまでティラーたちを待つと言うショーエンボート艦長とブラッドレイ船長をピストルでずどん。Uボート発進の命令を下してしまうのでした。しずしずと進むUボート。この時ようやくティラーとリサが到着。でもディエツが今更二人のために艦を引き返させるなんてことがある筈もない。それどころかセイルから二人に「はははは、サヨウナラ、ティラー君。我々は文明社会へ戻るよ」とイジワルに叫んでおります(笑)。

 「さあ、潜行だ!」と命令するディエツでしたが、しかし、その時すでにUボート艦内は有毒な火山ガスで満たされ乗組員はみんな悶絶していたのです。そして止めに火山弾が命中、Uボートはぶくぶく沈んで大爆発したのでした。

 カプローナに取り残されてしまったティラーとリサ。彼らは火山爆発でずたずたになった筈のカプローナを彷徨い歩きます。ずんずん北に進んで「我々はこの時に忘れられた島の秘密を探るのだ」というティラーのナレーション、そして冒頭で出てきた手紙の入った壜を海に投げ込んだところでエンドクレジット。

  カラー・スクイーズのワイド仕様。モノラル音声。英語字幕、クローズドキャプションつき。DVD画質は非常にヨロシイ。解像度感はあまりなく、色も滲んでますが奥行き感の表現が素晴らしいのです。『続・恐竜の島』(『The People that Time Forgot』 1977)とのカップリング。MGMミッドナイトムービーシリーズのDVD。

エロの冒険者
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      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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