世に「P.S. I Love You 」という楽曲はたくさんありますね 最も知られたものではビートルズ、 国内では加藤和彦さんやHOUND DOG、そしてリリィさんも JAZZの世界ではJohnny Mercer/Gordon Jenkinsの作品が有名ですが 私がご紹介したいのは山本剛さんオリジナルのものです(正確には中村照夫さんとの共作)
25年ほど前のある日知人から 「このアルバム素晴らしいから聴いてみて。特にタイトル曲が秀逸!」といわれて渡されたのは真っ白なジャケットに「P.S. I Love you xx」と赤い文字だけが書いてあるLPでした これが山本剛さんというピアニストとの出会いでした
針を落として流れてきた曲はどれもブルージーな味付けで 力強いタッチと繊細さがうまく調和し、とても心地良いものでした 中でもやはり知人の言っていた標題曲が私の心を捉えて離しません ストリングスが入っているせいもあってかなりドラマティックな曲調になっていて メロディの美しさに溢れる涙を止めることが出来ないくらい感動しました JAZZを聴いて泣くなんていうのは初めての経験でしたから すぐにこの山本剛さんという人を生(ナマ)で聴いてみたいと思うようになり 新橋のライブハウスへ行きました その日は岡田勉さん(b)岸田恵士さん(ds)とのトリオ 軽やかにスィングするピアノに酔っているうちに1stが終わってしまい 意を決してトイレに入った山本さんを追いかけて「P.S. I Love You 」のリクエストに成功! 2ndでこの曲が始まった途端に全身がオーラに包まれて浮遊するかのような感覚になり 心が開放され、感動が涙となって後から後から湧いてきました こうして山本剛さんは私にとってかけがえのないピアニストになりました
まさかこの時には、 今回のようにプロデュース公演をお願いするようになるなどと思ってもいませんでしたが、 ご縁とは不思議なものですね 先日、公演の打ち合わせをした時に「是非『P.S. I Love You』 をお願いします」とリクエストしたら「OK!」というお返事を頂きました まさに20数年ぶりに聴く生「P.S. I Love You 」です 普段CDで聴いているストリングス入りとはまた違う感動を味わえると思うと今からワクワクドキドキしています
皆様も是非この機会に、滅多にライブで演奏しない「P.S. I Love You 」を聴いてみてはいかがでしょうか?
P.S. 「P.S. I Love You 」はこのアルバムのほかに「気ままにいい夜」に収録されていますが どちらも廃盤になっていて入手が困難なようですね(泣) ちなみにジャケットの「P.S. I Love you xx」のxxがどういう意味か山本剛さんに尋ねたところ「kiss・kiss チュッチュッっていう意味だよ」と教えて下さいました いかにも山ちゃんらしいエピソードです(笑)
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第十回着物deJAZZプロデュース 新春特別企画 「山本剛plays大和魂」
2010年1月30日(土) 17:30開場 18:30開演予定 場所:タワーホール船堀(小ホール) 山本剛トリオwith TOKU 山本剛(p) 香川裕史(b) 大隅寿男(ds) TOKU(vo,flh)